内容説明
革命の理念により移民や外国人に寛容であったとされるフランス。外国人労働者の増加が予想される日本で、移民先進国のフランスから学ぶことも多いだろう。国民と外国人の法制度的な誕生、両者の対立抗争や連帯行動、政府の移民政策をたどり、国民と外国人の関係を考える。
目次
1 国民・移民・外国人
2 フランス革命と外国人
3 十九世紀の移民と外国人
4 両大戦下の移民と外国人
5 マリアンヌとムスリム
著者等紹介
渡辺和行[ワタナベカズユキ]
1952年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士課程修了、博士(法学)。奈良女子大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yukiko
8
第三共和制の時代以降、フランスが近代国民国家として完成する時期?に、外国人への排外主義が強化されるのが興味深かった。それが、ユダヤ人の排斥と表裏一体、ビシー政権の政策へと流れ込んで行くというのも勉強になった。面白かった。2017/06/20
Yukiko
5
フランスという国は外国出身者を、近代国家の成立期からすでにフランス人として受け入れてきた。外国に出自のある人々にとって、寛容な国だ。しかし、一方で内外人の区別がはっきりしてくる過程で、外国人への排斥も強くなる。ビシー政権下のユダヤ人排斥も、ドイツの占領下だったからとは言えず、フランスの歴史に内在する排外主義とつながっていることが、明らかにされている。面白い。2021/04/21
takao
2
ふむ2023/09/23
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