内容説明
巨大化し複雑化した経済によって歪む社会機構、そして経済に振り回されて疲弊する現代人。自然と共生しながら幸せに生きる経済行為はないのだろうか?経済を広い視野からとらえ直し、その真の意味を考える。
目次
1 「経済」以前(財の意味論と価値論;自由は文化を超えるか―ノーベル経済学賞アマーティア・センに学ぶもの ほか)
2 文化と経済をとらえる視座(贈与と交換からとらえた世界;ポリティカル・エコノミー論の射程―グローバル/ローカルの対立図式を超えて)
3 経済活動におけるエスニックなもの(華僑・華人「経済文化」の検証;「見えざるユダヤ人」とバザール経済)
4 文化が経済を、経済が文化を演出する(文化と経済のボーダーランド―ボルネオ南西部国境地帯の調査から;ルネサンス美術のパトロネージ ほか)
5 座談会(アフリカ狩猟採集民の経済にみる社会変容の構図)
著者等紹介
川田順造[カワダジュンゾウ]
広島市立大学国際学部教授。著書に『聲』(ちくま学芸文庫、1998〔1988〕年)、『アフリカの心とかたち』(岩崎美術社、1995年)、『西の風・南の風』(河出書房新社、1992)、『口頭伝承論』上・下(平凡社ライブラリー、2001〔1992〕)、The Local and the Global in Technology(UNESCO,Paris,2000)など
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