出版社内容情報
イランを支配したモンゴル帝国の一ウルス(国)、イル・ハン朝において、ワズィール(宰相)として権勢をふるい、モンゴル帝国史の第一級史料となる歴史書『集史』を編纂した政治家・歴史家、ラシード・アッディーン。ユダヤ教徒の医師であった彼は、イスラームをみずからの信仰に選び、ガザン・ハンの改革を支え、イル・ハン朝がイランのムスリム王朝として立つ道を、文化政策をとおして切り拓こうとした。西アジア・イスラーム史における「モンゴルの時代」を映す鏡ともいえる、彼の生涯をたどる。
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〈目次〉
問い直されるモンゴル帝国時代史と「名宰相」像
①モンゴル帝国のイラン征服とイル・ハン朝の成立
②イル・ハン朝のイラン統治体制と危機の到来
③ディーワーンの長ではない「ワズィール」の登場
④新生イスラーム国家建設の苦闘
⑤『集史』が描いた新しい世界像
⑥ラシードの死とイル・ハン朝の滅亡
内容説明
イランを支配したモンゴル帝国の一ウルス(国)、イル・ハン朝で、ワズィール(宰相)として権勢をふるい、モンゴル帝国史の第一級史料となる歴史書『集史』を編纂した政治家・歴史家、ラシード・アッディーン。ユダヤ教徒の医師であった彼は、イスラームをみずからの信仰に選び、ガザン・ハンの改革を支え、イル・ハン朝がイランのムスリム王朝として立つ道を、文化政策をとおして切り拓こうとした。イル・ハン朝に並走したその生涯は、西アジア・イスラーム史における「モンゴルの時代」を映す鏡といえるだろう。
目次
問い直されるモンゴル帝国時代史と「名宰相」像
1 モンゴル帝国のイラン征服とイル・ハン朝の成立
2 イル・ハン朝のイラン統治体制と危機の到来
3 ディーワーンの長ではない「ワズィール」の登場
4 新生イスラーム国家建設の苦闘
5 『集史』が描いた新しい世界像
6 ラシードの死とイル・ハン朝の滅亡
著者等紹介
渡部良子[ワタベリョウコ]
1969年生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業。博士(文学、東京大学)。専攻、前近代イスラーム期イラン史、モンゴル支配期イラン社会文化史、ペルシア語官僚技術の歴史。現在、東京大学文学部ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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電羊齋
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