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内容説明
テロ、狂信、聖戦…血なまぐさいイメージに彩られるイスラーム世界像。童謡「月の砂漠」やアラビアン・ナイトにみるエキゾチックな憧れに満ちたイスラーム世界像。まったく相反するかにみえるこの両者に共通しているのは、イスラームは我々とは異質な、理解不能で縁遠い存在だという思い込みである。本書は、戒律はなぜあるのか、など基本的な問題を考えながら、我々にも理解できるイスラームの実像を、分かりやすく説き明かす。
目次
1 イスラームのキーワード
2 クルアーンとムハンマド
3 イスラーム法
4 スーフィズム
5 シーア派とスンナ派
6 イスラームと政治
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんちゃん
11
大学生の次男がレポートの参考文献として持っているものを拝借。90ページ程の小冊子の様な本だが、イスラームのことをその歴史、内容、現状等大変良く理解できる様に記してある。山川出版の本なので、さすが、注釈や図解、写真がよく配置され、教科書の様。また、著者は例えが適切で読者は理解が深まると思う。イスラームの世界をざっくりと知るには入門書としてお薦め。一介の主婦であるおばさんの私にも理解できました!これで明日からのイスラーム関係のニュースでは家族に偉そうに説明が出来る!2017/01/06
Yuuki.
10
イスラームの基本的な内容や歴史などをとても分かりやすく解説してある。日本の物や文化や日本人もそれなりに知識のあるキリスト教などと比較したり、それらで例えたりしながら説明されているため、非常に理解し易い。ニュースでもよく耳にするイスラーム関連の言葉も一つ一つ丁寧に説明されており、日本人が誤解しやすい点についても解説されている。初版は96年だが、07年発行のものには9.11についても軽く触れてある。サウジの友人達に囲まれてた頃、イスラームについて沢山学んだ気になっていたが、実は何も知らなかった事を痛感した。2017/01/21
サアベドラ
8
イスラームの入門書。日本人がイスラームに対して抱きがちな誤解を解くところからはじめて、ムハンマドの生涯と啓示、イスラームの教義、スンナ派とシーア派の違い、政治との関わり方などイスラームを知るために必要な基本的なことがらがわかりやすく書かれている。最初の一冊としては良い本だが、類書をすでに読んでいるならわざわざ手に取る必要はなさそう。本書で基本を抑えた後は小杉泰『イスラームとは何か』(講談社現代新書)でもう一歩踏み込んだ知識を得ることをお勧めします。2012/12/14
†漆黒ノ堕天使むきめい†
5
過去にコーランの日本語解説の本を読んだ時に、あれ?これは宗教って言うよりも決まり事みたいだなと思った経験がある。 この筆者はその自分の疑問をきっちりと答えてくれてた。イスラームは宗教でありながら宗教ではない。そう考えると、イスラームへのイメージは良い方向に変わるのではないだろうか。 原理主義についてもはっきりと定義されていて分かりやすかった。2015/08/04
はんぺん
4
これまでイスラームについてよく分かっていなかったところがこのリブレットで簡潔にまとめられていたのでよかった。2017/01/27