出版社内容情報
数千年にわたる中国の歴史上、英雄たちが最も活躍した時代のひとつが、大漢帝国の滅亡(二二〇年)前後から魏・蜀・呉の鼎立(二二九年)にいたる三国三つ巴の乱世である。
この本では、少なからぬ図版と簡潔な説明によって、読者を「三国志、英雄の世界」に案内する。
内容説明
漢王朝の遺臣曹操、諸葛亮の補佐で蜀の帝位についた劉備、南方呉の皇帝を謳歌した孫権、いずれも天下のために命を投げ打った。だが、真の英雄の名に値するのは、いったい誰か?ようこそ三国志の世界へ。
目次
三国志―真の英雄は誰か?(栴檀は双葉より芳し;ふたりの教導者、橋玄と蔡〓;〓集団の突出したリーダー;口では匡正できぬ時代;曹操の先祖は漢の名門だった;豪族曹家と夏侯家の結びつき;後宮にうごめく宦官たち;曹騰の残したもの;黄巾の乱と若き英雄たち;血に飢えた山犬董卓、参上! ほか)
三国志関係図・年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
129
烈士は、たとえ老い先短くとも、己の壮志を捨てはせぬ。ああ、何と仕合わせ、思いのたけを歌にせん! 魏国を中心とした、三国志ポイント解説。曹操が宦官の孫だったり、張飛と親戚だったり、思わぬ事実も出てきて面白いです。ちょっと古めかしい写真と、どこかしっとりとした安野光雅さんの絵で楽しくページが進みます。それは、中国の歴史の中のほんの数ペーシに過ぎないのですが、やはり心震わされるものがあります。三国志ファンは手に取りたい一冊です。2019/10/23
まさ
19
図版と短い文章で三国志の世界へと誘われました。リーダーの出現から三国の滅亡まで、歴史を淡々と紐解くようにページをめくるのも良いな。一節で引用されている曹丕『典論』も心を揺さぶられる。 ―― 蓋文章経国之大業 不朽之盛事 年寿有時而尽 栄楽止乎其身 二者必至之常期 未若文章之無窮 ――2019/08/31
栗山いなり
4
曹操を中心に三国志の流れを写真メインで語っていく著書だった2021/01/31
茶太郎
2
全体的に曹操の話が多かったです。写真とイラストが多く文章は少なめ。入門編にいいかもと思いましたが、あっさりした印象でした。もう少し詳しい内容が知りたいので他の本も読んでみようと思います。2023/12/06
たまぞう
0
書名からは初心者向けのガイド本かと期待したが、いざ読むと三国志全体の解説も物語のあらすじもない。図版は豊富だけど脈絡なく、なんとなく載せただけといった感じ。冒頭で「真の英雄は誰か?」と問いかけておきながら、結局その答えは明らかにされず。これでは三国志ビギナーは理解も魅力も深められないし、玄人にとっても内容が薄すぎて得るものがないのでは。いちばんの問題は編者の「三国志の会」が何者なのか、奥付にもネットにも情報がないこと。歴史の山川がこれでいいの?唯一よかったのは安野光雅の絵。戦場に立ち昇る朱色の炎が美しい。2025/01/29
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