出版社内容情報
マイクロ・ナノデバイスを扱う流体力学の、解析やモデリングの際に必要となる知識を詳しく解説。流体力学、電気力学、界面化学、電気化学の各分野をまとめることを狙った構成になっており、この一冊で深い知識が得られる。
・低レイノルズ数域の流体力学と流体回路
・電気浸透流の特徴に注目した電気二重層の外側での流れ
・表面電荷の発生と電気二重層のモデリングを中心とした界面近傍の流れ
・非線形界面動電現象、電気二重層のダイナミクス、エレクトロウェッティングなどの非定常・非平衡問題
の順に解説。また、それぞれにおいて、マイクロ混合、DNAやタンパク質の分離、流速計測、誘電泳動による粒子操作、界面動電ポンプなどの応用例を適宜紹介している。
研究者にはもちろん、コーネル大学での講義資料をベースにていねいに解説しているため、初学者にも最適である。
内容説明
マイクロ・ナノデバイスを扱う流体力学の、解析やモデリングの際に必要となる知識を詳解。
目次
非圧縮性流れの運動学、保存則、および境界条件
一方向流れ
流体回路解析
パッシブスカラー輸送：分散、パターニング、混合
静電学と電気力学
電気浸透流
ポテンシャル流れ
ストークス流れ
電気二重層の拡散構造
マイクロ流路でのゼータ電位
物質と電荷の輸送
マイクロチップを用いた化学的分離
粒子の電気泳動
ＤＮＡの輸送と分析
ナノフルイディクス：分子スケールや厚い電気二重層系における流れと電流
交流界面動電現象と拡散電荷のダイナミクス
粒子と液滴の操作：誘電泳動
磁気泳動
デジタルマイクロフルイディクス
著者等紹介
カービー，ブライアン・Ｊ．［カービー，ブライアンＪ．］ ［Ｋｉｒｂｙ，Ｂｒｉａｎ Ｊ．］
コーネル大学工学部教授。２００１年にスタンフォード大学でＰｈ．Ｄ．取得後、サンディア国立研究所を経て２００４年にコーネル大学助教に着任。高圧流体制御用マイクロバルブに関する研究で２００２年Ｒ＆Ｄトップ１００発明賞、タンパク質生成および分析用マイクロデバイスで２００４年ＪＤワトソン研究者賞、ナノスケール界面動電現象および病原体検出で２００６年科学者および技術者向け大統領若手キャリア賞（ＰＥＣＡＳＥ）受賞。また、２００８年ロバート・Ｆ・タッカー夫妻優秀教育賞、２０１３年ロバート’５５およびヴァン’５７コウイー優秀教育賞、２０１５年ジェームズ・Ｍおよびマーシャ・Ｄ・マコーミック優秀指導賞、２０１５年コーネル大学工学部研究優秀賞受賞
元祐昌廣［モトスケマサヒロ］
２００６年慶應義塾大学大学院理工学研究科総合デザイン工学後期博士課程修了。２０２１年東京理科大学工学部機械工学科教授。博士（工学）
山本憲［ヤマモトケン］
２０１４年首都大学東京大学院理工学研究科機械工学専攻博士後期課程修了。２０２１年大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻助教。博士（工学）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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