出版社内容情報
「世の中には,私たちを強く感動させる絶対的な傑作が存在する。モーツァルトのレクイエム,オデッセイ,システィーナ礼拝堂,リア王――これらのすばらしさを理解するには,時として見習い期間が必要になるかもしれない。しかし,これらの作品は純粋な美しさをもち,しかもそれだけではなく,私たちに世界の新しい見方を与えてくれる。アルベルト・アインシュタインの宝石である一般相対性理論は,そのような傑作の一つだ。」(序文より)
『時間は存在しない』(NHK出版)や,『すごい物理学講義』(河出書房新社)などで知られる理論物理学者,カルロ・ロヴェッリ。
ベストセラーを次々と生み出す彼が,ついに一般相対性理論の教科書を執筆。
重力相互作用と時空の幾何学的側面を同一のものとして記述する,驚くべき理論の本質に迫る。
計算過程を大胆に省き,アイデアに焦点を当て,全体像を俯瞰しながらわかりやすく解説する。
ロヴェッリ著作の特長である,独自の観点からの考察や陽気な語り口は,本作でも健在。
彼のガイドのもと,読者は深遠な一般相対性理論の世界を最短経路で駆け抜け,最後には量子重力の美しい未解決問題を垣間見ることだろう。
一般相対性理論を学びたい人はもちろん,ロヴェッリの語りに魅せられた人や,ひと味違った教科書を読んでみたい方にもおすすめの1冊。
[原著]Relativit? Generale(ADELPHI EDIZIONI, 2021)
内容説明
『時間は存在しない』などのベストセラーを生み出した理論物理学者による、明晰で美しい解説。時間と空間に関する固定観念を覆す、驚くべき理論の本質に迫る。
目次
1 基礎―一般相対性理論とは何か?(物理学:重力の場の理論;哲学:時空とは何か?;数学:曲がった空間)
2 理論(基礎方程式;作用;対称性と解釈)
3 応用(ニュートン力学の極限;重力波;宇宙論;質量の場;ブラックホール;量子重量の概略)
著者等紹介
ロヴェッリ,カルロ[ロヴェッリ,カルロ] [Rovelli,Carlo]
相対性理論と量子力学の統合を目指す「量子重力理論」を研究する理論物理学者。1956年、イタリアのヴェローナ生まれ。1986年にイタリア・パドヴァ大学で博士号取得後、イタリアやアメリカの大学勤務を経て、現在はフランスのエクス=マルセイユ大学教授
真貝寿明[シンカイヒサアキ]
大阪工業大学情報科学部教授。1995年に早稲田大学で博士号(理学)取得後、早稲田大学理工学部助手、ワシントン大学(米国セントルイス)博士研究員、ペンシルバニア州立大学客員研究員(日本学術振興会海外特別研究員)、理化学研究所基礎科学特別研究員などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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SNagai