内容説明
『世説新語』は南朝宋の劉義慶の著で、学者・文人・芸術家・僧侶など、魏・晋時代の名士たちの言行・逸話を集めたものである。当時の遺文・記録の類から嘉言佳話を選び、徳行・言語・文学・方正・雅量など三十六項目に分類し、その興味深い人間像を記している。中国の思想史・文化史・風俗史を知る貴重な資料としても価値の高い書である。
目次
1 後漢の逸事(陳寔;李膺;陳蕃 ほか)
2 三国の逸事(魏;蜀;呉)
3 魏晋の逸事(魏~西晋;東晋;五胡十六国)
感想・レビュー
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賽子
2
★★☆☆☆・・・世説新語の題材になっている時代を等しく描こうとするためか、もとの書ではあまり比重の高くない所謂「三国志」の時代に多くのページを割かれている。その分、もとの書の魅力である魏晋の貴族社会や価値観についての記述、解説が少なく、世説新語を扱う上では偏った編著であるように思える。2009/10/27
耳目之学(不定期更新中)
1
後漢・三国・晋の名士たちの逸話を集めた書物です。三国志が好きなこともあり、曹操や諸葛亮などの逸話は知っていましたが、後漢末期と晋については無知なため初めて知った人物がたくさんいました。例えば、かなり有名らしい王導や桓玄などです。多数の人物を紹介するために、一人一人にさかれたページはかなり少なくなっています。そのため、すでに知っている人物については物足りなく感じますが、自分が知らない人物を知るうえでは相当役に立つと思います。また、四字熟語などの故事成語の語源が多く紹介されているので、国語の勉強にもなります。2011/04/01
こずえ
0
漢文の入試問題で出典として出されることが多いと思う。入試にでてくる素材以外にもいろいろおもしろい話があるのでぜひ
amr
0
この出典は世説新語だったのか〜!というような有名な逸話が色々読めて面白かった。もっと読みたいと思ったけど千円でこれだけ読めたら充分かな。2014/05/09
あきよん
0
人物別で抜粋され、とても読みやすく、解説も丁寧。2012/09/07