目次
第1部 藤村文学の視点(「若菜集」以前の物語・小説;藤村とプロテスタンティズム;藤村と大陸文学;藤村と外国文学―特にトルストイとの交渉について;藤村の自然観;藤村の文学と「時」;藤村における「労働と文学」―藤村の労働価値観とその軌跡;近代文学における散文精神の問題―特に藤村について)
第2部 作品論(「緑葉集」―ロマンティシズムの挫折;「破戒」―古典主義的ヒューマニズムの成立;「春」―ルネサンスへの憧憬;「家」―古典主義的ヒューマニズムから自然主義への下降;「桜の実の熟する時」―青春回想による人間失格への抵抗;「新生」―幻想としての「新生」;「嵐」―古典主義的ヒューマニズムへの回帰;「夜明け前」―叙事詩時代を生きた一愛国者の悲劇;「東方の門」―中世肯定とルネサンスの達成 中絶)