出版社内容情報
「琴後集」は、賀茂真淵門下で、京の香川景樹を痛烈に批判した江戸派の村田春海の作。歌集は長歌・旋頭歌を含め、一六五〇首余りあり、優美なことば・典雅な調べを特徴とする。技巧的・理知な歌は少なく、繊細で優麗な歌が多い。
内容説明
近世和歌において加藤千蔭と共に江戸派の双璧と謳われる村田春海、豪商の家に生まれ、賀茂真淵の県門に入り、吉原の遊女を身請けして財産を蕩尽し、晩年は詠歌と国学に精進した「琴後翁」の歌文集『琴後集』のうち家集九巻一六八四首に初めて詳注を加えた。『万葉』『古今』『新古今』はもとより、『堀河百首』『為忠家初度百首』などの古典、さらに師真淵や親友千蔭の詠草からも貪婪なまでに詞藻を探った、歌よみ春海の真面目がここに明らかとなる。
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- 和書
- 四季吟詠句集 〈37〉