- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(日本)
出版社内容情報
宮本 常一[ミヤモト ツネイチ]
著・文・その他
香月 洋一郎[カツキ ヨウイチロウ]
編集
毛利 甚八[モウリ ジンパチ]
解説
内容説明
宇久島・小値賀島・中通島・若松島・奈留島・久賀島・福江島はじめ連なる大小さまざまの島…暮らしのしくみをどのように築いて島の活力を維持してきたのか。最西端の列島に展開した歴史といま。
目次
1 五島への旅
2 宇久島
3 小値賀島
4 小値賀の属島
5 魚目海岸
6 有川
7 友住・頭ケ島
8 中野・奈摩・太田
9 鯛ノ浦から福江へ
10 福江
11 福江島をゆく
12 富江
13 岐宿
14 日ノ島・男女群島
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
32
このシリーズはこれで八冊目だけれど、本当に一冊一冊読後感が新しく、年を経て何度も現地を訪れ島の人々に深く関わっている宮本ならでは。◇印象的だったのは、海外への出稼ぎで苦労したのちに島に身を落ち着けた老人たちの「ここは天国に等しい」という言葉。その楽土ぶりの描写は幾たびか別の島で変奏される。課題のほうも落差で際立つ。◇島人が独力で教会(キリシタン移住集落も合わせて世界遺産候補)を建てたことでも知られるその頭ヶ島、確かもう人口は十数人。宮本の島を捨てる基準を下回っている。彼が今訪ねたらどちらを薦めるのだろう。2016/09/01
福蔵
10
自分の故郷のことをもっと知りたくて読んだ本。半世紀以上前からしまの未来を予見していた観察力に驚かされた。 2015/10/06
qbmnk
0
昭和27年(1952)と昭和36、37、39年(1961、1962、1964)に宇久島、小値賀島、上五島、下五島、男女群島まで見て回った記録。写真も多い。中世の生活の面影を残していたような戦後復興期から地域の特徴を失わせた昭和の高度成長期にかけて島の各地の変化を記録していてとても面白い。漁業の盛衰について原因は追及されていないが、離島では地域の盛衰に直結しており乱獲によるのか海洋環境変化によるのか気になる。何百年も人が暮らせていた島が現在になって住めなくなっていることへの警鐘は今もまだ強く響いている。2023/03/20