出版社内容情報
岡和田 晃[オカワダ アキラ]
著・文・その他
内容説明
現代の批評は何を取りこぼしてきたのか。時代の閉塞に亀裂をもたらす「怒り」の力を取り戻すため、若き文芸評論家・岡和田晃が、文学史の闇に埋もれた作家・向井豊昭(1933~2008)の生涯と作品を、いま再び世に問う。“アイヌ”に対する征服者としての痛みを背負いながら「爆弾の時代」を通りぬけ、グローバリズムと商業主義の暴力に裸一貫で立ち向かった作家のたどり着いた場所とは。
目次
第1章 一九六九年まで(“アイヌ”というアイデンティティ・ポリティクス;“アイヌ”ならざる者による「現代アイヌ文学」;向井豊昭という作家 ほか)
第2章 二〇〇八年まで(爆弾の時代とエスペラントの理想;「和人史」から、「ヌーヴォー・ロマン」へ;詩人、向井夷希微の血を享けて ほか)
第3章 二〇一四年の向井豊昭(「ますます危ない国になりつつある今」;向井豊昭と六ヶ所村;「向井豊昭アーカイブ」と「用意、ドン!」 ほか)
著者等紹介
岡和田晃[オカワダアキラ]
1981年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。筑波大学大学院人文社会科学研究科文芸・言語専攻一貫制博士課程在学中。批評家、ライター。日本SF作家クラブ会員。2010年、「「世界内戦」とわずかな希望 伊藤計劃『虐殺器官』へ向き合うために」で第5回日本SF評論賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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