出版社内容情報
〔その季節的変異に関する社会形態学的研究〕エスキモーに関する記録・諸論文を整理・参照しつつエスキモーの社会形態に関する理論的デッサンを提出した名著。解説=安永壽延
内容説明
エスキモーに関する記録・諸論文を整理・参照しつつエスキモーの社会形態に関する理論的デッサンを提出した名著。
目次
第1章 一般形態
第2章 季節的形態(夏の居住形態;冬の居住形態;住居の季節的分布)
第3章 季節的変異の諸要因
第4章 季節的変異のもたらす諸効果(宗教生活における効果;法的生活における効果;財の規制における効果;二様の法制度の相互作用)
第5章 結論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
9
エスキモーは夏は核家族化してトナカイを追い、冬は集団化して宿泊所に集ってアザラシを狩って生活する。気象条件による2つの社会の交替を見出す本書では、トーテム的宗教儀式が見られるのが集団化する冬であり、核家族化した夏にはない点にも注目する(冬には「妻貸し」の性的共同性も生じる)。叔父デュルケームの創始した社会形態学を実証主義的手順でまとめた本書は、気象条件による社会変化という生態的な面から宗教儀式の形成と解体の繰り返しを社会形態の通時的な「交換」性として取り出し、定住的な農村や都市にも潜在することを示唆する。2024/02/18
Yutaka Aida
0
民族学者モースの主要著作のうちのひとつ。エスキモーの社会において、季節変動が社会構造に影響をあたえる様を、豊富な民族誌の検討をもとに描写している。2011/11/16
★★★★★
0
これも、『贈与論』の新訳見て読んだの思い出した。