- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(海外)
出版社内容情報
富永 智津子[トミナガ チヅコ]
著・文・その他
内容説明
インド洋の珊瑚礁に浮かぶ小島ザンジバルに伝わる俗謡の謎を追うアフリカ内陸部、アラビア半島、インド亜大陸への旅。この島を舞台に展開した「アフリカの富」をめぐる歴史と多種多彩な人びとの織りなすスワヒリ世界の文化が浮き彫りになる。
目次
第1部 スワヒリ社会の歴史(スワヒリ世界の夜明け;ウスタアラブの光芒;踏みにじられた魂):第2部 スワヒリ社会の女性と文化(踊り・歌・成女儀礼;スワヒリの社会と宗教)
終章 ザンジバル・ノート
著者等紹介
富永智津子[トミナガチズコ]
1942年三重県に生まれる。東京女子大学文理学部西洋史学科卒業、津田塾大学大学院国際関係学研究科修士課程修了、東京大学大学院社会学研究科国際関係論博士課程中退。現在宮城学院女子大学教授。専攻は東アフリカ現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
belier
4
東アフリカのザンジバルとスワヒリ世界の紹介。文献による歴史解説と著者が現地を訪れての報告があり、馴染みがなかったが多くの写真と人物紹介で理解しやすい。この本には書かれていないが、クイーンのフレディ・マーキュリーはインド系、2021年ノーベル文学賞受賞のグルナはアラブ系で、両者この地の出身だがザンジバル革命の混乱でイギリスに逃れた。英国植民地支配のせいで民族が対立するようになったのが原因とこの本でよくわかった。東アフリカはインド洋を挟んでいるが、現イラン、オマーン、インドと密接につながっていたことも理解。2023/03/31
Maumim
1
ザンジバルに住み込んで研究していた研究者によるザンジバルを中心としたスワヒリ世界が著者の書簡を混えながら解説される。学術書よりも読みやすく、かつてのザンジバルのお姫様の逸話など盛り込まれ、スワヒリの世界にどっぷりハマる。2020/10/03
てつこ
1
インド洋のザンジバルを巡る歴史を解説したもの。フィールドワークの話もあり。古くから象牙やコーパルの貿易地として栄え、スワヒリ文化を醸成したザンジバル。アラブ人、インド人、アフリカ人、そして西欧列強の動態に振り回された地域。英国による支配、革命、独立までの過程のくだりは読んでいて辛いものがある。スワヒリ世界は奥深い、もっと知りたくなった。2018/08/07
wei xian tiang
1
萌え。ザンジバルのムスリム黒人のアイデンティティ「シラジ」人というのが、ペルシャのシーラーズからの移住伝承に基づくというのが面白すぎる。先日読んだ「スワヒリ都市の盛衰」と重なる部分もあるが、本書はザンジバルのみに焦点を絞り、内陸との交易、島内クローヴ農業の消長等扱っている。2014/08/26
K_1
0
歴史と地誌が中心。文はあまり上手くない。歴史は『戦争と平和』のように各人物の視点をつなぎ合わせて全体像を読者に見せていく手法で構成的。ただし文の量も多いわけでなく、それらしい作りなだけ。はじめだけ小説の一場面のような出だし。色々な要素が完全に混ざり合うのでなく、まあ、混ざっているかなという印象。良しとも言えず悪しとも言えず。2012/01/26