出版社内容情報
〔芸術と批判のあいだ〕近代の哲学的思潮の中でニーチェへの再評価は目覚ましい。本書はドイツ現代思想の第一人者による本格的ニーチェ論であり、その影響力を今日に問い直す。
内容説明
近年の哲学思潮の中でニーチェへの再評価は目覚しい。世紀末を迎える現在ニーチェの唱えたニヒリズムの思想は、現代人の心の奥に潜む絶望感と深く呼応するばかりか、現代社会への鋭い警鐘としても充分先駆的である。
目次
初期ニーチェの学問批判について―ニーチェと古典文献学
解釈、芸術、力への意志
ニーチェと哲学的人間学
あるいはニーチェ対哲学的人間学
教養主義批判から自然と芸術の回復へ―ニーチェとホルクハイマー=アドルノ
芸術による反抗の位置づけをめぐって―ニーチェとハーバーマス
市民文化への批判的視点―ネオ・マルクシズムと保守革命(附論)