出版社内容情報
本書は、フランス南東部ボージョレ地方に位置するサン=ラジェ領を一例としてとりあげ、絶対王政期における領主制のあり方を所領の経営ならびに領主裁判の活動を通して考察する。同時に、裁判文書に現れる様々な犯罪行為の様相から、村人が何を思い何を考えたのかも探る。領主制をテーマとする一つのケース・スタディであるとともに、サン=ラジェという農村社会の全体像に近づこうとする試みでもある。
【目次】
序 章 領主制研究によせて――研究史の整理とサン=ラジェ領の概観
1 研究史の整理
2 サン=ラジェ領とその周辺
補論 史料と単位
第Ⅰ部 サン=ラジェ領の経済構造――17・18世紀
第1章 土地の分布――1700年頃のサン=ラジェ村
はじめに
1 作付け分布
2 社会的分布
むすびにかえて
第2章 領主的諸権利の行使
はじめに
1 領主権の種類と行使の実態
2 封与10分の1税の性格
3 農民の負担
むすびにかえて
第3章 領主の土地経営
はじめに
1 領主直領地の構成
2 地主 - 小作関係の実態
3 その他の土地経営――家屋の賃貸
むすびにかえて
第4章 領主財政と変動局面
はじめに
1 所領収入の構成
2 所領収入の変動
むすびにかえて
第5章 村の諸階層
はじめに
1 階層分化の指標
2 社会層としての「住民」
3 ヴィニュロンとフェルミエ
4 村の周縁部
むすびにかえて
第5章補論 ブドウ酒生産とパリ市場
はじめに
1 ブドウ畑の拡大傾向
2 パリ市場に向けて
むすびにかえて
第Ⅱ部 領主裁判の組織と機能――18世紀
第6章 領主権力と領主裁判役人
はじめに――裁判区の概観
1 領主裁判役人の編成
2 権力の安定性と動揺
むすびにかえて
第6章補論 フランソワ・ブラックの社会的上昇――18世紀リヨンのブルジョワと司法界
はじめに
1 ブルジョワの条件
2 リヨンの司法界
3 リヨン市参事会へ
むすびにかえて
第7章 領主民事法廷――「判決控え簿」から
はじめに
1 開廷
2 民事法廷の利用者
3 訴訟費について
むすびにかえて
第8章 領主警察権と裁判区住民
はじめに
1 領主裁判集会の展開
2 農村警察の対象――「総警察令」(1767年)から
3 警察権行使の実態
むすびにかえて
第9章 領主刑事裁判の展開――サン=ラジェ裁判区とその周辺
はじめに
1 裁判外の紛争処理
2 国王裁判と領主裁判
3 訴訟費の負担
むすびにかえて
第9章補論 累犯裁判をめぐって
はじめに
1 村の厄介者
2 徒刑囚とマレショーセ
むすびにかえて
第Ⅲ部 農村社会と犯罪――18世紀
第10章 領主裁判文書にみる農村犯罪
はじめに
1
内容説明
領主制を総体として理解するために。絶対王政期ボージョレ地方における村の経済・権力構造と村人の心性に迫る。
目次
序章 領主制研究によせて―研究史の整理とサン=ラジェ領の概観
第1部 サン=ラジェ領の経済構造―17・18世紀(土地の分布―1700年頃のサン=ラジェ村;領主的諸権利の行使;領主の土地経営;領主財政と変動局面;村の諸階層;ブドウ酒生産とパリ市場)
第2部 領主裁判の組織と機能―18世紀(領主権力と領主裁判役人;フランソワ・ブラックの社会的上昇―18世紀リヨンのブルジョワと司法界;領主民事法廷―「判決控え簿」から;領主警察権と裁判区住民;領主刑事裁判の展開―サン=ラジェ裁判区とその周辺;累犯裁判をめぐって)
第3部 農村社会と犯罪―18世紀(領主裁判文書にみる農村犯罪;密猟と領主裁判)
第4部 ボージョレ地方とフランス革命(陳情書にみる領主裁判;革命のゆくえ)
終章 領主制と国王権力
著者等紹介
浜田道夫[ハマダミチオ]
1949年、姫路市生まれ。横浜市立大学商学部経済学科卒業。立教大学大学院文学研究科博士課程(史学専攻)満期退学。リヨン第2大学第3期博士課程修了。博士(歴史と文明)。近世フランス経済・社会史専攻。現在、兵庫県立大学名誉教授。神戸常盤大学前学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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