出版社内容情報
内容説明
作家エリオットが執筆中の、〈アティカス・ピュント〉シリーズの新作ミステリ『ピュント最後の事件』。編集者のわたし、スーザン・ライランドは、登場人物とエリオットやその家族との間に多くの類似点があるのを知る。世界的な児童文学作家だった、彼の祖母の死にも何かがあったのか?調べを進めていると、なんとエリオットが…。驚きに次ぐ驚きが味わえる犯人当てミステリ!
著者等紹介
ホロヴィッツ,アンソニー[ホロヴィッツ,アンソニー] [Horowitz,Anthony]
イギリスを代表する作家。ヤングアダルト作品〈女王陛下の少年スパイ! アレックス〉シリーズがベストセラーに。また、人気テレビドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の〈シャーロック・ホームズ〉シリーズの新作長編『シャーロック・ホームズ 絹の家』などを手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』では『このミステリーがすごい!』『本屋大賞〈翻訳小説部門〉』の1位に選ばれるなど、史上初の7冠を達成。〈ホーソーン&ホロヴィッツ〉シリーズ『メインテーマは殺人』『その裁きは死』でも、年末ミステリランキングを完全制覇した
山田蘭[ヤマダラン]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えにくす
82
下巻では作中作の原稿第二弾が、出来上がった。一方で本編の事件は作者の祖母で一族の主ミリアムが、二十年前に毒殺された疑いが濃厚だ。どちらの事件も一族の連中が横暴で、胸糞悪い。そんな中、作中作の作者エリオットが、何者かに車で轢き殺された。警察に疑われたスーザンに犯人の魔手が迫り、絶体絶命の危機に陥る。作者が途中で亡くなった今、作中作『ピュント最後の事件』を、完成する事が出来るのか?この恐るべき事件の、犯人は誰だ?そしてエピローグで判明する、衝撃の展開とは?アナタは今、新たな創造主の誕生を目撃する!★4.72025/09/18
ばう
62
★★★★シリーズ3作目も大変楽しめました。下巻ではまさかの展開に!これでどうやって作中作を完成させるの?と心配していたら成る程、そう来たか‼︎でした。今回は作中作の方の犯人は思った通りの人だったけど現実の事件の方の犯人はあの人じゃなかった。それはそうですよね、そんなに作品と現実がリンクしたら大変だ。まさに崖っぷち状態のスーザンにも明るい未来が見えたし続編もあるらしいからまたこの世界が楽しめそう♡その時はスーザンがもう少し考えてから思いを口にする思慮深い女性になっていますように😆2025/09/28
まえぞう
32
今回も一気に読みました。やはり作中作の方が面白かったです。謎当ては、これまでで一番楽だったように思いますが、最後の捻りはチョットという感じでした。これで最後と思っていたのですが、2027年には第4作に取りかかるそうです。2025/09/21
Shun
31
イギリスの大物児童作家とその家族が暮らしたマーブル館、今は観光名所となったこの館で一族に関する暗い歴史が開陳される。一族の中でも鼻つまみ者として扱われたエリオットだったが作家としての技量は優れ、著者亡き後の<アティカス・ピュント>の続編という機会を得た。草稿は期待に応える内容だが、どうやら作品の中に原作者アラン・コンウェイと同様の悪意的な仕掛けを忍ばせているようだった。作中作を読み解いていくと明らかになるマーブル館にまつわるあれこれ。作中作との関連も含め複雑に張り巡らされた伏線、やはりホロヴィッツは凄い。2025/09/20
糸巻
26
アラン以外の作家によるアティカス・ピュントシリーズに不安を覚えたが、終わってみれば今作もすごく面白かった〜!編集者としての責任感とそれから好奇心なのか、怪し気な関係者に単身で会いに行っては敵を作ってしまうスーザン。アンドレアスはもう助けに来てくれないのに大丈夫?せっかく乗ってきたところでの突然の退場劇で解決編はどうなるの?と、先を読みたくなる煽り方だった。チャルフォント家・クレイス家それぞれの一族内での確執から発生した悲劇に対する真相、驚愕しつつも納得だった。ニューフェイスも登場して次作がますます楽しみ。2025/09/20