出版社内容情報
【目次】
はしがき
序 章 思想としての「社会学」──明治後期から大正期の日本における学問の諸相
1 本書が扱う対象と時期
2 研究史の概観
3 本書の構成
4 予備的考察──明治前期の思想的課題と社会学
第一章 民権家から「社会家」への軌跡──久松義典の政治思想と社会学
1 久松義典の略歴と評価
2 生い立ちと思想形成
3 自由民権運動と平民主義
4 「社会家」としての活動
5 政治改革のプラン
6 社会学
内容説明
本書は明治後期から大正期にかけての日本における社会学の展開を追う。人間社会に関わる諸学問を「総合」し、科学に基づく社会の分析と統治の実現を目指した当時の「社会学」は、時代状況と結びついて大きな知的潮流を形成し、そこには多彩な人々が参画することとなった。彼らは西洋の学知である「社会学」をいかに受容・展開し、それを通して何をなそうとしたのか。黎明期の日本社会学を思想史の中に定位させる試み。
目次
序章 思想としての「社会学」―明治後期から大正期の日本における学問の諸相
第一章 民権家から「社会家」への軌跡―久松義典の政治思想と社会学
第二章 心理学的社会学の受容と政治・社会認識の変容―布川孫市の批評と社会学
第三章 「文明的戦争」への備え―建部遯吾の国家主義と社会学
第四章 「現代文明」へのまなざし―米田庄太郎の社会哲学と社会学
第五章 「過剰人口」に抗する理想主義―米田庄太郎の人口論と社会学
第六章 「科学主義」と「純理想派」の融和を求めて―牧野英一の法思想と社会学
終章 近代日本と「社会学」―総合社会学とその後の社会学
著者等紹介
猪原透[イノハラトオル]
1986年富山県礪波市生まれ。立命館大学大学院博士課程後期課程修了。博士(文学)。現在、日本学術振興会特別研究員RPD、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員、立命館大学授業担当講師。第8回西周賞(2025年)。専門、日本思想史、とくに社会学や人口論を中心とする近現代日本の思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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