出版社内容情報
私たちの生活は匿名他者との非対面的な関係性によっても支えられている。献血においては、提供された血液は顔も名前も知らない他者のもとへ届けられ、それが必要な人々の生活を支えている。こうした匿名他者への贈与はいかにしてなされているのか。これまでは家族や友人に血液製剤を使用した人がいる場合に献血が促されると指摘されてきた。これに対して本書では、家族や友人に血液製剤を使用した人がいない場合に、なぜ人々は血液を提供するのかを論ずる。
内容説明
私たちの生活は匿名他者との非対面的な関係性によっても支えられている。献血においては、提供された血液は顔も名前も知らない他者のもとへ届けられ、それが必要な人々の生活を支えている。こうした匿名他者への贈与はいかにしてなされているのか。これまでは家族や友人に血液製剤を使用した人がいる場合に献血が捉されると指摘されてきた。これに対して本書では、家族や友人に血液製剤を使用した人がいない場合に、なぜ人々は血液を提供するのかを論ずる。
目次
序章 献血をボランタリー行為として読み解く
第1部 献血を問うこと(匿名他者への贈与と想像力の社会学に向けて;日本における血液事業と献血推進政策;献血はどのように捉えられてきたか―先行研究の整理)
第2部 献血者とは誰か(誰が献血するのか―献血の計量的分析;多回数献血者と想像力―受血者の存在と献血)
第3部 受血者不在への着目(受血者不在の場合における献血動機の実態―消極的献血層の動機変化;献血者の生活史;献血を重ねることと互酬性の予期;献血を重ねることと生きづらさ;匿名他者への贈与を支えるもの)
著者等紹介
吉武由彩[ヨシタケユイ]
1987年長崎県長崎市生まれ。現在熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ほなみ