出版社内容情報
1955年の結党時から今日まで、自由民主党は優越的な政権党として存続している。世界に類のないこの長期政権の基盤は、いかにして確立したのか。本書は、主に1955年の自民党結成から六〇年安保改定後の池田勇人内閣期までの期間を対象にして、戦後体制の確立という主題のもと、自民党政権の動態を考察した論文集である。一次資料の丹念な調査に裏付けられた実証的な歴史研究であり、それぞれの問題意識にもとづいて現代における政治の諸課題へも迫る。
内容説明
鳩山一郎・岸信介・池田勇人らの内閣の歩み。現代日本の礎となった戦後政治の軌跡。
目次
第1部 戦後体制の確立(初代総裁・鳩山一郎の政治指導―日ソ交渉を事例として;外資導入による地方開発構想;五五年体制成立期の教科書問題―『うれうべき教科書の問題』と「共通の広場」;池田勇人内閣期の政治と暴力―政治的暴力行為防止法案に至る過程と帰結)
第2部 激動する国際環境と日本(日米同盟のなかの保守政権―アメリカの東アジア戦略と同盟政策;成立期の中華人民共和国―「新民主主義の共和国」の変遷;戦後日本外交における国連―保健福祉分野を通じた一考察)
短い一九五〇年代と循環の観念
著者等紹介
小宮京[コミヤヒトシ]
1976年福岡県生まれ。現在、青山学院大学文学部教授。博士(法学、東京大学)
伏見岳人[フシミタケト]
1979年新潟県生まれ。現在、東北大学大学院法学研究科教授。博士(法学、東京大学)
五百旗頭薫[イオキベカオル]
1974年兵庫県生まれ。現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授。博士(法学、東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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