ヒトはなぜうつ病になるのか―世界的発生生物学者のうつ病体験

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ヒトはなぜうつ病になるのか―世界的発生生物学者のうつ病体験

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  • サイズ B6判/ページ数 367p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784623084197
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C3011

出版社内容情報

著名な発生生物学者が「うつ病」になった体験を赤裸々に語り、先人のうつ病体験と、最新の科学的知見から、その科学的理解を試みるそれは我が人生最悪の経験だった。――
突然「うつ病」という病に襲われた著名な発生生物学者が、自身の体験を赤裸々に語り、古今東西の先人たちのうつ病体験と、最新の科学的知見から、うつ病の科学的理解を試みた、英国でベストセラーとなった書。

突然の病に襲われた、世界的発生生物学者。――その病名は「うつ病」であった。一時はほとんどの時間、自殺を考えて過ごすほど重症だった彼は、回復後、自分に起こったことは一体何だったのかを理解するために、その初めての強烈な体験を書きとめ、うつ病についての様々な過去の知見や最新の科学的知見を綴り、公開することを決める。周囲の人々にうつ病を理解してもらうため、うつ病患者が自身の病気を理解することを助けるため、そしてうつ病に対する不名誉感を払拭するため、科学的な言葉によるうつ病の理解を試みた、英国でベストセラーとなった書。
(原著Lewis Wolpert 2006 Malignant Sadness:The Anatomy of Depression ,Faber & Faber.)

謝 辞 /初版の序 /再版の序 /改訂版の序
凡 例


第1章 うつ病の体験――過去と現在

   うつ病とはどのような状態か
   うつ病患者の不条理な苦しみ
   うつ病の歴史――古代ギリシャ時代
   うつ病の歴史――中世と近代
   作家や詩人によるうつ病の記録
   うつ病患者に付き添う人々


第2章 うつ病の定義と診断

   うつ病に関連する用語
   うつ病という用語の登場
   うつ病の診断はなぜ難しいか
   うつ病の診断基準とその問題点
   うつ病の多様性
   うつ病の身体化
   小児期および青年期のうつ病
   うつ病の自然治癒と再発
   うつ病の重症度の判定とその限界


第3章 躁 病

   躁うつ病の多彩な症状
   躁うつ病と創造性
   躁病の診断


第4章 異文化におけるうつ病

   うつ病の診断における西洋至上主義
   異文化におけるうつ病の多様性
   異文化におけるうつ病の診断の難しさ
   非西洋文化におけるうつ病の身体化
   うつ病の普遍性


第5章 誰が、なぜうつ病になるのか?

   私のうつ病体験
   うつ病の遺伝性
   特定の人口集団とうつ病の発生率
   うつ病は増加しているか?
   うつ病の発生率の性差
   ライフイベントの影響
   うつ病になりやすい性格
   うつ病の社会的要因
   子どもに対する親の影響
   職業とうつ病
   宗教的信念とうつ病
   他の病気とうつ病
   季節性うつ病(季節性情動障害)


第6章 うつ病と自殺
   うつ病は致命的である
   詩人や作家たちの自殺願望
   自殺率の地域差、年齢差、性差
   自殺の理由
   西欧社会以外における自殺
   精神分析理論による自殺の説明


第7章 感情、進化、そして悪性の悲しみ

   うつ病は理解できるか
   感情の進化論的理解
   うつ病はなぜ存在するのか
   うつ病は「悪性の悲しみ」である
   躁うつ病と創造性
   スポーツと精神状態


第8章 うつ病の心理学的説明

   フロイトの精神分析理論
   フロイトの弟子たちの理論
   ボウルビィの愛着理論
   サルを用いた研究
   「ストレンジ・シチュエーション」を用いた研究
   うつ病の原因としての死別
   うつ病患者たちの思考の特徴
   ベックの認知理論
   明示的な記憶と暗黙の記憶
   うつ病発症機構の心理学的説明


第9章 うつ病の生物学的説明と脳

   大脳の構造と機能
   うつ病と関係した脳の構造
   シナプスと神経伝達
   ストレスとホルモン
   うつ病とホルモン
   うつ病と免疫系
   うつ病と性ホルモン
   早期の体験と脳の変化
   感情的行動と脳機能
   扁桃体の役割
   不安の正体
   うつ病とセロトニン
   セロトニンの機能の実験的研究
   うつ病と脳の機能的・器質的変化


第10章 抗うつ薬と物理療法

   うつ病の恐ろしさ
   抗うつ薬の開発の歴史
   三環系抗うつ薬
   モノアミンオキシダーゼ阻害薬
   選択的セロトニン再取り込み阻害薬
   その他の抗うつ薬
   市販中の抗うつ薬・抗躁うつ病薬の一覧表
   物理療法(電気けいれん療法)
   その他の物理療法(精神外科等)
   うつ病の睡眠療法
   季節性情動障害と光療法


第11章 うつ病の心理療法

   現代の心理療法
   対人関係療法
   ベックの認知療法
   認知療法の目的
   認知療法における会話の事例


第12章 うつ病には何が有効か?

   私のうつ病と薬物療法
   私が受けた認知療法
   治療効果の判定のための臨床試験
   うつ病の臨床試験の問題点
   米国国立精神衛生研究所における比較臨床試験
   「ドードー評決」
   心理療法の効果と限界
   躁うつ病とリチウム
   私のうつ病の再発
   その他の治療法の有効性


第13章 東洋への旅

   なぜ東洋への旅を試みたか
   インドにおける経験
   ヨガの応用
   日本における体験
   森田療法
   中国における体験
   東洋への旅を終えて


第14章 未 来

   まとめと今後の課題
   うつ病遺伝子の解明
   うつ病発生率の低減
   うつ病に対する理解の向上の必要性
   うつ病に対する最適療法の選択
   うつ病患者に対する社会的支援


文 献


訳者あとがき――未解決問題の検討

   本書について
   ウォルパートはなぜうつ病の再発を繰り返すのか?
   「等価パラドクス」は、実はパラドクスではない
   うつ病はなぜ自然に治るのか?


索 引

ルイス・ウォルパート[Lewis Wolpert]
著・文・その他

白上 純一[シラカミ ジュンイチ]
翻訳

内容説明

突然の病に襲われた、世界的発生生物学者。―その病名は「うつ病」であった。一時はほとんどの時間、自殺を考えて過ごすほど重症だった彼は、回復後、自分に起こったことは一体何だったのかを理解するために、その初めての強烈な体験を書きとめ、うつ病についての様々な過去の知見や最新の科学的知見を綴り、公開することを決める。周囲の人々にうつ病を理解してもらうため、うつ病患者が自身の病気を理解することを助けるため、そしてうつ病に対する不名誉感を払拭するため、科学的な言葉によるうつ病の理解を試みた、英国でベストセラーとなった書。

目次

うつ病の体験―過去と現在
うつ病の定義と診断
躁病
異文化におけるうつ病
誰が、なぜうつ病になるのか?
うつ病と自殺
感情、進化、そして悪性の悲しみ
うつ病の心理学的説明
うつ病の生物学的説明と脳
抗うつ薬と物理療法
うつ病の心理療法
うつ病には何が有効か?
東洋への旅
未来

著者等紹介

ウォルパート,ルイス[ウォルパート,ルイス] [Wolpert,Lewis]
1929年生まれ。ロンドン大学名誉教授。世界的に有名な発生生物学者(彼の名のつくテキストが日本語板でも刊行されている;『ウォルパート発生生物学』メディカル・サイエンス・インターナショナル、2012年)。英国ではテレビ・ラジオ番組にも出演してきた

白上純一[シラカミジュンイチ]
1940年広島県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了(発生生物学専攻)。学位:京都大学理学博士、京都大学医学博士。京都大学理学部動物学教室助手、京都大学医学部解剖学教室助教授を経て製薬企業の薬剤安全性研究所等に勤務。分担執筆著書及び論文多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ポレ

13
著名な発生生物学者が描く自身のうつ病体験記と、うつ病についての知見をまとめた本。著者のルイス・ウォルパートによれば、うつ病は「悪性の悲しみ」と捉えることができ、「がん」を「細胞の正常な成長過程がコントロールできなくなった状態」と表現できるように、うつ病は「悲しみが制御不能になった状態」と表現できるという。そして躁病は、「悪性の幸福」である可能性があるとする。科学的にうつ病が描かれており、これまでのうつ病本とは一線を画す内容だ。かなりオススメです。2019/04/11

たかこ

11
うつ病関連の本はたくさん読んできたし、ある程度理解している。けれど、体験してない、ということはこういうことだ、と衝撃を受けた。世界的発生生物学者である作者だからこそ、書ききった「悪性の悲しみ」の解剖学の本であると思う。もし、この先自分がうつ病になったら、この本を手にとろうと思う。その時は読む気力はないと思われるが、こういう本があったという事だけでも心の支えになりそうな気がする。薬と認知行動療法、効果は人によって様々だけれども、物事の認知(捉え方)はうつ病の予防として有効だと思う。そしてマインドフルネスも!2020/03/25

takao

3
ふむ2020/11/08

6ちゃん

3
生物学者でありうつ病経験者でもある筆者が膨大な歴史学および科学的証拠に基づいてうつ病に切り込んだ書。理性の権化とも思える筆者ですら容易にうつ病に絡めとられる姿は、その病が本人の意思だけで対処できない重病であることを強く認識させる。むしろ「悪性の悲しみ」と筆者が名付けたとおり、うつ病は、病理に根差した「悲しみ」を人間が故に持つ理性が「避けがたい破滅的な運命」が如く本人に意識させてしまうことにあるように思える。医師など日々理性的判断を迫られる人が特に罹患すると言われる所以がそれを示しているのではないか。2019/09/30

Q

0
発生生物学者がうつ病になってみたよ体験記+α。うつ病患者がどういった症状になるのかを事実として集めている。その対処にはあまり頁がさかれておらず、一般に薬物療法と心理療法がありますね程度。実際に苦しんでいて対処に困っている人には「他の患者も苦しんでいる」ぐらいの情報しか提供してくれない。「うつ病患者は単なるサボり」という偏見に対する回答としては良書なのだろう。いざうつ病になったらもっと良い本を読むべき。2024/03/04

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