Minerva歴史・文化ライブラリー
“食”から読み解くドイツ近代史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 262,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784623072798
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C3322

内容説明

本書は、一八世紀から第一次世界大戦までの近代ドイツ史を“食”という視点から読み解く。はじめにドイツの食文化を象徴するジャガイモとコーヒーの歴史をたどり、工業化や都市化による食生活の変化を分析する。また“食”と政治との関わりとして、“食”の科学や教育のほか、食品偽装を防止するための制度構築の過程を明らかにする。“食”を多角的に捉え、新たな近代ドイツ史を描き出す1冊。

目次

ドイツの食文化形成の基盤―食のマクロヒストリー
第1部 コーヒーとジャガイモからみたドイツ近代史(ジャガイモとドイツ啓蒙主義;コーヒーとドイツ帝国)
第2部 都市化と工業化のもとでの食生活の実態(都市化と工業化にともなう食生活の変化―飲料ミルクを例として;家計調査からみた食生活の実態)
第3部 「科学化」「規律化」する食の世界―近代国民国家ドイツと食の言説(国民統合と食の世界―政治に利用される食の科学と食の教育;食の安全を保証するために―食品偽装問題と食の「規律化」)
「食」からみたドイツの歴史風景

著者等紹介

南直人[ミナミナオト]
1957年兵庫県生まれ。1981年京都大学文学部卒業。1985年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。現在、京都橘大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

3
じゃが芋は人が食うだけでなく、蒸留酒の原料および家畜の飼料にもなった▲労働者の間では、女性のコーヒー消費が高かった。正確には、男性はより酒の方を好んだため▲ミルクはある意味加工食品である。バターを得る作業も工業化していった▲19世紀に缶詰やマーガリンが作られる。コーヒーやじゃが芋など新食品の普及もあり、工業的な食品偽装が生まれた。2016/11/15

中村禎史

1
ドイツへのジャガイモ定着は1770年代の飢饉が契機と言われる。ジャガイモは19世紀前半の人口増加を支えた。コーヒーは当初贅沢品で、各種コーヒーもどきが頻出。19世紀半ばブラジルのコーヒー生産拡大に伴いハンブルクがアムステルダムなど植民地貿易センターに代わってコーヒー貿易の拠点となる。ミルクは19世紀後半から遠心分離機など技術革新によりバターなど加工品原料にもなった。19世紀労働者の家庭の食事は世帯主(男性)偏重で、夫人や子供よりも肉など多く食べた。ワイン水増し他粗悪品が19世紀には横行。食品検査は20世紀2021/11/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9576688
  • ご注意事項

最近チェックした商品