内容説明
17~21世紀フランスの政治社会の歴史のみならず、文化史にも目を配った初学者向けテキスト。図版や写真を豊富に掲載し、学ぶべきポイントを整理。教養としてのフランス近現代史を通して、学ぶよろこびを伝える1冊。
目次
フランス近現代史に何を見るか―多様にして連接的な共和国
ヴェルサイユの光と影
フランス革命の衝撃
ナポレオンとその時代
ガストロノミー(美食)の誕生
「モードの国」フランス
よみがえった王政
民主と元首の相剋
絵画
近代都市パリのまちなみ
「ベル・エポック」から第一次世界大戦へ
両大戦間期の社会
多彩な文学世界
移民と外国人
第二次世界大戦下のフランス
「現代思想」の系譜
復興から新時代へ
知られざる工業大国
ドゴールの時代
文化遺産とツーリズム
ヨーロッパ統合とフランス
著者等紹介
杉本淑彦[スギモトヨシヒコ]
京都大学大学院文学研究科教授
竹中幸史[タケナカコウジ]
同志社大学文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ラウリスタ~
10
おおよそ革命以後の19、20世紀を中心に、多様な観点から専門家陣が各章を執筆。9章都市計画、街路の先に記念碑を置くアイストップ。6章王政復古、ルイ=フィリップは「国王弑逆者」であり双方に受け入れられる。フランスは2度植民地を失う(革命期、第二次大戦後)、それを期に、植民地依存型経済からの脱却を図る。第二帝政期、51年から70年に、鉄道は3,200キロから17,500キロへ。経済的繁栄で満足すればよかったものを、叔父のような外交的成功を目指したボナ3は、電報をめぐるしょうもない諍いから普仏戦争へ、崩壊。2019/08/07
ひるお
1
ルイ14世期から1990年代ごろまで、フランスの近現代を追った、初学者向けテキスト。政治・行政に関わるフランス史の流れだけでなく、食、モード、絵画、文学、思想、ツーリズムといった文化面や、移民、ヨーロッパ統合といった、近年ホットなものとなっているトピックについてもそれぞれ章が割かれており、関心のあるところから読み進めることができる作りになっている。フランス史に明るいわけではない私も、乏しいながら持っていた知識を出発点に、フランス近現代史の流れを把握・補強することができた。2019/02/24