内容説明
比較政治学は、世界各国の政治を理論的に分析する政治学の一分野である。本書では、比較政治学における主要なテーマ(国家建設、民主化、政治制度、福祉国家など)を幅広くカバーし、各テーマにおける基礎的概念、中心的な検討課題、そして最新の理論までを紹介する
目次
比較政治学とは何か
第1部 国家と社会(国家建設;市民社会;ナショナリズム;内戦)
第2部 政治体制(政治体制としての民主主義;民主化;民主主義体制と政治文化;権威主義体制の持続)
第3部 民主主義の多様性(選挙制度;政党と政党システム;執行府・議会関係;福祉国家)
著者等紹介
粕谷祐子[カスヤユウコ]
1968年新潟県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学、カリフォルニア大学サンディエゴ校博士課程修了(Ph.D.)。現在、慶應義塾大学法学部政治学科教授(比較政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とある本棚
4
学生時代に読んで感銘を受けた本。比較政治学、途上国研究を実証的に研究したい人にお薦めできる。政治学の理論とは何であるか、概念を定量的に操作化し分析することとは何か、その醍醐味と難しさを感じられると思う。論文紹介が充実しており、自分の興味のある分野の最先端の動向を押さえられるのも良い。個人的には内戦と民主化の章が面白かった。2022/02/20
ゆたか
2
帯の「主要テーマを網羅し、理論・枠組みをわかりやすく解説」という宣伝文句に偽りなし。読みやすい比較政治学の教科書。2015/04/10
Moloko
1
読んでいて最近の事例が多い本だと思ったが、初めての比較政治の本だったので特徴はあまり分からなかったが、読みやすく、記述も興味を持ち続けられ、シンプルであったと思う。2015/06/03
エルガリアン
0
これは凄い……「教科書」に抱くイメージのはるか先をいく情報量。様々な研究を綺麗に体系化して紹介しているので、とても読みやすい。この本は特に「民主主義」を主なテーマとしており、第Ⅱ部「政治体制」における民主化の体系立てられた説明は、おそらく日本語文献でここまで詳しいものはないと思う。民主化というテーマに関心があれば必読と言えるだろう。 「教科書」としては異例の脚注の多さで、大量の研究を紹介しているので、これを踏み台に自分の学習に入ることもできる。2016/07/05
Tomy
0
日本語で読める最良のテキストだと思います。机の上に常置しておきたい。後期の粕谷先生の授業も非常に楽しみです。2014/10/01