内容説明
人の耳目を集める派手なことより、人の生活を支える無数の地味なことに目や耳を傾ける。そんなことが現代社会では必要になりつつある。安易な「答え」を振りかざしたり「答え」の無さに開き直るのではなく、より多くの人がふだんの生活のなかで「社会学/人類学をする」ようになれば、人間の世界はもう少しだけ楽しいものになるだろう。本書は、読者を「日常において社会学/人類学をする」ことへといざなうテキストである。
目次
社会学/人類学への招待
第1部 身近なものの意外なひろがり(消費―自己と社会のかかわり;風俗―日常知と理論の往還運動;移動―不平等の変容;愛情―共同体の原理;教育―抑圧の道具、解放の武器;遊び―見立てる精神と離脱の運動)
第2部 遠いものの思いがけない近さ(市場―モデルと現実のあいだ;生産―近代的分業とその意図せざる結果;政治―まつりごとのとらえ方;福祉―個人と社会で作る豊かな生活;病気―社会システムと病者;争い―人間の自由とシステムの進化)
第3部 社会学/人類学をする(調べる―社会学/人類学の歩き方;表現する―解放への格闘と創造の悦び;学史―社会学と人類学の歴史)
著者等紹介
内海博文[ウツミヒロフミ]
2002年大阪大学大学院人間科学研究科社会環境学講座博士後期課程修了、博士(人間科学)。現在、追手門学院大学社会学部社会学科専任講師。専門、理論社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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