学校の怪談―口承文芸の展開と諸相 (新装)

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  • サイズ B6判/ページ数 403p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784623067800
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C3039

内容説明

著者自ら子どもたちから聴き集めた怪談話の数々…大人気シリーズ「学校の怪談」の原点。

目次

1 世間話(学校の怪談;現代の“はなし”;世間話の周辺)
2 昔話(構造と形態;フィールドから;伝説の背景;俗信の世界)

著者等紹介

常光徹[ツネミツトオル]
1948年高知県生まれ。國學院大學を卒業後、都内の公立中学校教員を経て、国立歴史民俗博物館教授、総合研究大学院大学文化科学研究科教授。博士(民俗学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

5
鬼太郎アニメ第6期を契機に図書館で借りた。いわゆる「学校の怖い話」集は松谷みよ子の『現代民話考』の方のようす。本書はもっと一般の民俗寄り。嫌韓・反日なおはなしってのも、半ば「うわさ話」のたぐいのはずなのだけど、べたっとした炎上マーケティングの理屈にとりつかれている感じ。2018/06/07

遊々亭おさる

5
トイレの花子さん、赤い紙・青い紙、口裂け女に人面犬…、子供の頃に教室の片隅で友達と噂しあった怪談の数々、子供の他愛のない噂話かと思いきや、その原形は代々口承で伝えられてきた昔話・民話に求めることができる。ハイテク機器に囲まれて、夜の闇を遠ざける生活を送っていても、過去は現代人に怪異を語りかけてくる。子供は何故、怪異を求めるのか?著者によれば、子供特有の精神の不安定さや抑圧からの脱出願望がある。してみると、尾崎豊が歌う不良少年の心象風景と、学校の怪談を語り合う少年少女のそれは根が同じなのかもしれない。2013/12/02

たろーたん

3
怪談で最も多いのがトイレらしく、特に「赤い紙・青い紙(赤い紙と答えると血塗れ、青い紙と答えると真っ青)」のパターンが多い。他にも、「階段の数が変わる十三階段」「動くモナリザ」「音楽室のピアノがひとりでに鳴ってる」「バスケットゴールの下が異界に繋がっている」「自殺した女の子が出てくる」等、様々なモノがあるもののある種のパターンを感じた。あと、子供の霊が出るのは分かるのだが、なぜかお爺さんよりもお婆さんが出てくる場合が多く、成人女性や成人男性が出てくることは少ないと思った。(続)2023/02/13

eirianda

3
学校の怪談は管理された生徒たちが無意識に解放を望む表れであり、しかし自分たちで広めた恐怖に自ら絡めとられてしまう……等々を読むと、笑える噂話、作り話にすぎないと今では思っているのだが、その怖さの心理が蘇ってくるようだった。後半の俗信なども、同じように、その時代や土地の人々の心に寄り添うと、畏れ、のようなものが判るような気がした。物を逆さまにすること、被せること、蜘蛛の意味など、面白かった。2014/05/21

てまり

1
1980年代後半くらい、中学校の教員である著者が聞き集めた怪談。江戸時代とかのザ・民俗学な語りとの相違が面白い。この時代、科学知識はもちろん普及しているとはいえ、テレビや電話は身近でも遠くの人々と直接繋がる手段は現代ほどじゃなく、狭いなかで鬱屈しがちなとこが現れてるなと思う。まだ呪術の匂いがする。もちろん迷信の時代がそこまで遠ざかっていないからってのもあるけど。狐憑き系の遊びは現代ではなかなか難しいのでは。本の後半はタイトルと関係ない論文なのでちょっと混乱しますね。2021/07/26

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