内容説明
小堀鞆音(一八六四~一九三一)歴史画家・復古大和絵。尊皇尚古の精神的環境で幼時から父について画業を修め、川崎千虎に師事して歴史画の神髄が故実の正確な考証にあることを体得する。岡倉天心の理想に共鳴して日本美術院の創立に参加するが、後にこれを離れ、安田靫彦、川崎小虎等の門人の育成に専念する。精神史としての美術史なる視点から、嫡孫の比較文化史家がその画業の意味に迫る。
目次
故郷と生家
少年時代
畫画としての出發
歴史畫への立志
代表作の産出
美術學校事件と日本美術院の發足
歴史畫論争の傍で
雌伏時代
國寶鎧の調査・復元
美校への復歸
大正の新時代を迎へて
晩年・聖〓記念繪畫館への盡瘁
精神史としての歴史畫
著者等紹介
小堀桂一郎[コボリケイイチロウ]
1933年東京生まれ。1958年東京大学文学部独文科卒業。1961~63年旧西ドイツ・フランクフルト市ゲーテ大学に留学。1968年東京大学大学院博士課程修了、文学博士学位取得。東京大学助教授、同教授、明星大学教授を経て、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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