内容説明
本書は、福祉政策を、その制度成立の基礎にある理念から再検証し、個人、地域社会、国家などが福祉にコミットしていく社会連帯の醸成のあり方から捉えなおす。社会政策研究の来歴を再確認しつつ具体的な国家の政策への反映の実例を検証し、経済学的側面、法学的側面における福祉との関わりを把握する。それら分析を踏まえ、現代的課題がいかに考察されるべきかを展望する。
目次
福祉政策を基礎づける規範原理とは何か
第1部 イギリスの社会政策研究の潮流(社会政策研究の視点;オーソドックスな社会政策研究の展開(1950‐75年)―いわゆるティトマス学派の評価をめぐって ほか)
第2部 福祉政策と経済倫理との関係(福祉と経済思想の歴史的素描;アダム・スミスの『道徳感情論』と福祉の規範理論との関係 ほか)
第3部 福祉政策と法規範の基礎および社会連帯論(福祉政策を基礎づける法規範原理;人権の道徳原理―日本の憲法学との関係 ほか)
第4部 福祉政策形成への道と国家の役割(課題の限定と分析の視点;福祉政策形成への道 ほか)
著者等紹介
大山博[オオヤマヒロシ]
1945年生まれ。中央大学法学部卒業。明治学院大学大学院博士課程社会福祉学専攻単位取得満期退学、現在、法政大学現代福祉学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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