内容説明
山東京伝(一七六一~一八一六)江戸の戯作者。江戸後期を代表する戯作者・山東京伝。黄表紙・洒落本・読本・合巻などを数多く書いた。町人でありながら武士たちと交流し、売れっ子作者となったその生涯を追う。
目次
第1章 浮世絵師から戯作者へ
第2章 滑稽洒落第一の作者
第3章 転機
第4章 二つの顔
第5章 読本を書く
第6章 合巻を書く
第7章 考証への情熱
著者等紹介
佐藤至子[サトウユキコ]
1972年生まれ。2000年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。椙山女学園大学人間関係学部専任講師、同助教授を経て、日本大学文理学部准教授。専攻は日本近世文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mike
68
江戸の文化人としてマルチな才能を発揮した山東京伝。私はこの人推しなんだな😘絵師であり戯作者であり煙草屋でもあった京伝。若くから吉原に出入りして豪快に遊んでいる。さぞチャランポランな人かと思いきやそうでもない。遊里の女性を妻として迎え大事にしたというし、9歳の時に父親から貰った机を生涯愛用したというエピソードも。人としての魅力に満ちた人だったようだ。さて京伝の事を研究し尽くして書かれたこの本。私には難しすぎた😓目は痛いし睡魔は襲うし🥱最後は猛スピードで斜め読み(いや読んだとは言えん)で終了。すまん🙏2024/07/18
山がち
3
単に戯作者としてとどまらない山東京伝の姿が描かれている。京伝店の経営者としての京伝は、自らの作品を積極的にその宣伝の場として使ったり、その収入による生活の安定を背景に書肆に売れ行きの悪い豪華な本を作るよう求めたりしている。また、考証学者あるいは和学者としての側面も描かれており、もし長生きしていたら風俗考証家として第三のピークを迎えたであろうという指摘は興味深いものがある。また、京伝の遺産をも含む京伝と京山との関係や、妻百合の発狂など、その私生活においても極めて興味深い指摘がたくさんなされていて面白かった。2013/11/03
でろり~ん
0
ん~。面白さを期待していたわけじゃないんですけど、もうちょっと書き方があったんじゃなかろうかっていう感想です。著者だって山東京伝が好きなんだろうにってね。ただ期待していなかった収穫のようなものとして、馬琴、性格わるそうだなあってことがありました。京伝の元を訪れるまでの間、なにしてたんでしょねえ。読みづらい一冊でした。2024/07/20