内容説明
日本の「宗教」は宗教の体をなしていない―従来から指摘されてきたこうした見解は、それが西洋的な概念で捉えられないというだけにすぎない。日本には、祖先の御霊信仰を基礎に、天皇信仰、自然信仰など、様々な要素で形作られる総合的な宗教観、すなわち伝統的な「やまとごころ」が確固として存在する。いまなお日本人の根本にあるこの精神の原初を求めて、古き時代の日本を振り返る。
目次
日本人の「やまとごころ」
第1部 原初神道の形成(原初神道としての縄文文化―三内丸山遺跡は語る;日本の神話をどう理解するか―天照大神と須佐之男命;巨大な天皇陵の時代―神武天皇は実在した;「神道」としての古墳文化;聖徳太子の思想―神道と仏教の融合;聖徳太子と霊魂の発生―宝竜寺は語る)
第2部 古き時代の日本像(天武天皇と現人神神話の誕生―天皇=「現人神」ではない;古き時代日本の文化力・通商力―遣日使の方が多かった;唐文化は「中国」文化ではない―正倉院御物は語る;「海行かば」の思想―大伴家持に見る個人主義の容認)
日本人の「宗教」とは何か―「靖国問題」は「文明の衝突」である
著者等紹介
田中英道[タナカヒデミチ]
1942年東京都生まれ。1963年東京大学文学部仏文学科卒業。1965年東京大学文学部美術史学科卒業。1969年ストラスブール大学Ph.D.。1990年ローマ大学客員教授。2006年ボローニャ大学客員教授。現在、東北大学名誉教授、国際教養大学特任教授、国際美術史学会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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