内容説明
第2次世界大戦終結時から1970年代半ばにかけて、米国の財団や個人の篤志家によって多分野に大規模な支援が行われてきたことはほとんど知られていない。本書では、これらの背景や経緯、具体的な規模・方法のほか、その活動を決断させた動機、プロジェクトを実施する組織や人間の実像などを初めて検証する。戦後復興と日米関係発展における重要な側面としてフィランソロピーの役割を理解することはもとより、その経験に基づいて、現在もしくは将来における効果的なフィランソロピー活動のための教訓を引き出す。
目次
アメリカのフィランソロピーと日本の戦後
第1部 戦後日米関係の再構築と民間イニシアチブ(アメリカの対外関係におけるフィランソロピーとシビル・ソサエティの役割;民間財団と政府の関わり―日米知的交流はいかに進展したか)
第2部 戦後日本におけるアメリカのフィランソロピーの軌跡(アメリカのフィランソロピーは日本にどう向き合ったのか;アメリカのフィランソロピーは日本に何を残したのか)
第3部 アメリカのフィランソロピーの現場(日本における米国研究の推進;米国における日本研究の推進;草の根レベルの国際交流の発展)
第4部 日本独自のフィランソロピーの胎動(日米実業家交流と戦前日本のフィランソロピー;日本の組織的フィランソロピーとアメリカへの関与)
著者等紹介
山本正[ヤマモトタダシ]
1936年東京都生まれ。米国セント・ノーバート大学卒業、マーケット大学院より経営学修士号取得。1970年日本国際交流センターを設立(理事長)。日米下田会議、日米欧会議等の政策対話やグローバル・シンクネット等の政策研究からなる知的交流の推進、議員交流の推進、日本におけるシビル・ソサエティ確立のための地域交流・NPO交流などの活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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