内容説明
源信(九四二~一〇一七)、平安後期の僧(天台宗)。『往生要集』を縁として、あらゆる人々に極楽往生の方法を示した源信は、その成果を中国仏教界にも問うた。比叡山横川の地で脚下の現実を見据えながら、遠く海外に発信を試みた、意欲的で真摯な宗教家の足跡を辿る。
目次
第1章 源信の伝記
第2章 申し子誕生
第3章 学窓の日々
第4章 極楽へのいざない
第5章 往生極楽の教と行
第6章 大陸仏教へのまなざし
第7章 叡山の指南
第8章 棺を蓋うて事定まる
著者等紹介
小原仁[オバラヒトシ]
1944年生まれ。1967年北海道大学文学部史学科卒業。1972年北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。聖心女子大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moonanddai
3
何となく浄土宗・法然への道筋が見えてきたような気がします(先はまだまだ遠そうですが…)。源信と言えば「往生要集」ということになるのですが、幅広い碩学の人だったようです。往生要集は、それまであった阿弥陀信仰やブームのような空也の念仏などの流れを体系化理論化したものとも言えそうです。地獄・極楽ガイド、正しい往生の仕方(くだけて言えば)とでもなるのでしょうし、ある意味当時のベストセラーで、道長の往生や平等院などといった流れの初めの一つということのようです。2021/11/21
サチ
0
論文のために。2017/02/08
はちめ
0
源信についてほとんど知らなかっただけではなく誤解していたことが良くわかった。何故法然に大きな影響を与えたのか、日本人のメンタリティにどう影響を与えたのか理解できた。読んで良かった。2016/01/12