内容説明
稲目(?~五七〇)、馬子(五五一~六二六)、蝦夷(?~六四五)、入鹿(?~六四五)。彼らは蘇我氏の族長として大臣位を世襲、大王家とも姻戚関係を結び栄えたが、長く「逆臣」のレッテルを貼られてきた。本書は残された数少ない史料から彼らの実像と人間性を解明、蘇我氏四代の歴史的意義を問い直す。
目次
第1章 初代稲目(稲目以前;大臣就任 ほか)
第2章 二代馬子(若き大臣と美貌の王女;丁未の役―物部守屋との対決 ほか)
第3章 三代蝦夷(「豊浦蝦夷」―その生い立ちと立場;推古後継をめぐって ほか)
第4章 四代入鹿(「物部大臣」―入鹿の登場;山背大兄王の滅亡 ほか)
著者等紹介
遠山美都男[トオヤマミツオ]
1957年東京都生まれ。1981年学習院大学文学部史学科卒業。1986年学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻博士後期課程中退。1997年博士(史学)(学習院大学)。学習院大学・日本大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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そーだ
1
「○○天皇」で一つの呼称なのに、それをいちいち「○○大王」に置き換えるスタンスが正直気持ち悪い。天皇号が気に入らないなら和風諡号で呼べよって思ってしまった。2010/03/20
いちろ(1969aMAN改め)
1
現代における蘇我氏の描かれ方に不満という主旨の検証。稲目、馬子、蝦夷、入鹿、代々大臣を担ったこの一族の何ゆえの隆盛であったか、何ゆえの滅亡であったのか。大陸文化を先としていた時代、避けられなかった仏教の伝来。いまだ天皇ではなく、大王の時代に、神を体現する大王が人身救済の仏の教えを受け入れる過程で生じた特権としての大臣の可能性。何とはなしに、ローマの耶蘇教受け入れの時代を重ねてみたり。豊かさゆえに凝り固まらずに現代に至る日本って、凄い。<なんて、筋違いな感想を思う。 2012/12/03
ぱらっぱ
0
思い込みが強く強引な展開でどこまで信じて良いか分からん本だった。2014/01/29