内容説明
「自己決定」や「脱施設化」といった理念は、本当に当事者に幸福をもたらしたのか―知的障害をもつ一人の男性の人生をたどりながら、アメリカの障害者福祉の実態を描いた本書は、変わりつつある日本の福祉のあり方を考える上で、多くの示唆を与えてくれる。
目次
「保険証(医療扶助証明書)なし、救命措置の必要なし」
「先生はそのことについてどうなさるおつもりなのですか?」
実母エッタ・ラヴレースと養母ハンター夫人、そしてジョン
「保険証(医療扶助証明書)」の取得
エッタの死とハンター夫人の死
施設の内外
「脱施設化」―成人ホームの実態
喫煙、頭痛、そして喧嘩
施設「収容」、「断種」、「脱施設化」、それらはいったい何だったのか
ジョンに幸せが、しかし、知的障害に対する利益優先主義思想によって
「ジョン・ラヴレースへ―あなたの親友から」
「フェアヴューは居心地がいい。食事もおいしく、温かい」
力なき者と倫理の問題、インフォームド・コンセント
親友の介護、視力喪失、そして煉獄の日々
政治の問題、施設を追われた人たち、墓地もなく
著者等紹介
スミス,J.デイヴィッド[スミス,J.デイヴィッド][Smith,J.David]
南カロライナ州立大学教授(現・北カロライナ州立大学教授)
西村章次[ニシムラショウジ]
白梅学園大学子ども学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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