内容説明
近代日本農業を支えてきた生産・流通の直接の担い手である農民にとって、農業の発達とは何だったのか。本書は、その歴史的意義を、明治から昭和戦前期までの、畿内農村と農業経営の技術と経済の詳細な実態分析から解明した、農業経営史学の貴重な成果である。
目次
課題と方法―農業経営分析を基礎とした農民層分解と地主制の研究史の検討
第1部 課題と方法(研究史―近代日本における農民層分解と地主制;明治二〇~三〇年代の農民層分解と地主制;後退期地主制の基礎過程分析について)
第2部 近郊商業的農業地域における分析(明治期奈良盆地における農民層分解―奈良県磯城郡川西村結崎の場合;明治中期大阪府における農業経営の発達と寄生地主的土地所有;大正昭和戦前期京都府南部平担地の農業構造;昭和初年京都府南部平担地の農家経営)
第3部 茶業地域における分析(明治・大正初期京都府南部茶業農村の構造;茶業の発達と地主制―大正・昭和初期京都府南部地帯における)
近代日本農業経営発達史研究序説―近代日本農業経営発達過程の分析を基盤とした農民層分解と地主制の研究
著者等紹介
荒木幹雄[アラキミキオ]
1932年京都府に生まれる。1955年京都大学農学部農林経済学科卒業。京都大学大学院農学研究科博士課程単位取得。龍谷大学経済学部教授、京都大学農学部教授、広島県立大学生物資源学部教授、京都創成大学経営情報学部教授などを歴任、農学博士
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