出版社内容情報
芭蕉の師、源氏物語の注釈に挑む。
内容説明
二〇〇四年に三百回忌を迎えた北村季吟。本書は『湖月抄』という画期的な『源氏物語』入門書を読み抜き、その本質に迫る。また、初めて駒込の六義園と季吟の関わりを指摘するなど、新解釈を多数打ち出し、季吟像の修正を求める。
目次
第1章 青年季吟、歩き出す(近代人の季吟像;出身地・野洲の風土;季吟の祖父・宗龍;長岡で暮らす青年医師の夢)
第2章 芭蕉の道を拓く(『山之井』をめぐって;若き松尾宗房の修業時代;『誹諧埋木』を伝授する)
第3章 奇蹟の古典注釈家、飛翔す(『伊勢物語』を研究する;『源氏物語湖月抄』を読む;『源氏物語湖月抄』の思想;注釈に生きる日々)
第4章 江戸へ、そして最高権威へ(新玉津島社に住む;『伊勢紀行』その他を著す;古典文化の体現者、江戸に出る;六義園の造営と季吟;最後の著作『疏儀荘記』)
著者等紹介
島内景二[シマウチケイジ]
1955年長崎県生まれ。1979年東京大学文学部国文科卒業。1984年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、電気通信大学総合文化講座教授(日本文学専攻)。博士(文学)
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