出版社内容情報
独自の芸術世界を築いたノーベル賞作家の生涯。
内容説明
天涯の孤児という宿命から出発し、西欧現代と日本伝統という二つの文化の狭間を辿り、やがて自然と人との合一、美と魔との交錯を軸とする独自の芸術世界を築きあげた川端康成。ノーベル文学賞に輝いた作家の行程を見渡す。
目次
序章 風土の旅人
第1章 孤児の感情と血筋への執念
第2章 作家への旅立ち
第3章 伝統風土世界の発見―『雪国』
第4章 戦争の運命
第5章 豊饒の季節―『山の音』『千羽鶴』
第6章 魔界彷徨
第7章 美しい日本の私―ノーベル文学賞受賞
第8章 風土と魔界の彼方へ
著者等紹介
大久保喬樹[オオクボタカキ]
1946年生まれ。東京大学教養学部フランス科から、大学院比較文学・比較文化修士課程に進学。パリ第三大学および高等師範学校に留学。帰国後、東京工業大学助手、東京女子大学専任講師、助教授を経て、現在、東京女子大学日本文学科教授(近代日本文学、比較文学専攻)。著書に『岡倉天心』(第一回和辻哲郎文化賞受賞、小沢書店、1987年)など
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