出版社内容情報
【内容】
本書は、2001年のボランティア国際年を記念した国際シンポジウムから誕生したもの。
今日、先進社会の基本動向となっているボランタリーな社会セクターの形成、その意義、その在り方を展望する。
【目次】
まえがき(貝原俊民)
1章 ボランタリーセクターの形成――その社会的・歴史的意味(野尻武敏)
1中間組織論の展開
2民主制社会とボランタリーセクターの生成
3ボランタリーセクターの形成と社会体系の変容
4社会体系の歩み
2章 公共活動の歴史的三段階
――現代ボランティア活動の位置付け(山崎正和)
1「近代国家」成立以前のボランティア活動
2「近代国民国家」の成立に伴う官民の分離
3二〇世紀末からの二極分裂時代の到来
4「天職意識」とボランティア
5将来のボランティア活動における問題点
3章 ドイツとヨーロッパにおけるボランティア活動の重要性
(ハンス・H・ミュンクナー:栗本 昭訳)
1ドイツにおけるボランティア活動
2典型的な事例によるボランティア活動の分野、可能性、問題点の例証
3文明史から見たヨーロッパのボランティア主義
4二一世紀におけるボランティアの方向
5ボランティアの未来
4章 近代文明の転換とボランティア(田村正勝)
1近代文明の限界とボランティア
2中央集権社会および市場の限界とボランティア
3ボランティアを形成する人と社会
5章 現代社会とボランティア(パネルディスカッション)
終章 ボランタリーセクターとコミュニティ(鳥越皓之)
1近代化論の終焉
2ボランタリーセクターの基礎単位としてのコミュニティ
3自由-平等
内容説明
公共的領域において行政が大きな役割を果たしてきたが、所得や教育水準が上がり、経済成長もあまり期待できないという今日にあって、それは明らかに閉塞状況に陥っている。そうした中、誰もが安心して、豊かに暮らせる社会の実現のためには、ボランタリーセクターの充実を図っていくことが重要。本書は、21世紀の成熟社会の主要な担い手となるボランタリーセクターの役割やあり方、その形成支援に向けた取り組み等についての考察や現状問題も含めて、今後のボランタリーセクターのあり方を模索する。
目次
1章 ボランタリーセクターの形成―その社会的・歴史的意味
2章 公共活動の歴史的三段階―現代ボランティア活動の位置付け
3章 ドイツとヨーロッパにおけるボランティア活動の重要性
4章 近代文明の転換とボランティア
5章 現代社会とボランティア
終章 ボランタリーセクターとコミュニティ
著者等紹介
野尻武敏[ノジリタケトシ]
兵庫県ヒューマンケア研究機構理事長
山崎正和[ヤマザキマサカズ]
評論家、劇作家、東亜大学学長
ミュンクナー,ハンス・H.[ミュンクナー,ハンスH.]
ドイツ・マールブルク大学教授
栗本昭[クリモトアキラ]
(財)生協総合研究所主任研究員
田村正勝[タムラマサカツ]
早稲田大学社会科学部教授
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