出版社内容情報
【内容】
アメリカ演劇は、オニール、ミラー、ウィリアムズなど従来アメリカ演劇の正典(キャノン)とされてきた少数の作家たちの作品を基準として語られてきた。それに対して非キャノンとされてきた演劇はリアリズムの枠を越える形式と思考によって、慣習的、類型的な演劇体験を大きく揺るがしてきた。本書は、このような枠組みを越えて、アメリカ演劇のキャノンと非キャノン両者のダイナミックな関係を理解しようとするものである。
【目次】
はしがき
第1部 アメリカの主流演劇とオールタナティヴ
第1章 アメリカ演劇の方法
――風習喜劇・メロドラマ・リアリズム
第2章 アメリカ演劇のオールタナティヴ
――文化の政治学における地理と演劇
第2部 家族劇とリアリズム演劇
第3章 時代に先駆けたレイチェル・クロザーズ
――その社会問題劇と風習喜劇
第4章 リリアン・へルマンの劇を読む
――フェミニズムとリアリズムとを視座として
第5章 消費社会の大衆自我
――A・ミラー『セールスマンの死』
第6章 ふたつの母親像
――オニールとオールビーの自伝的作品から
第7章 黒人家庭劇の特異性――ハンズベリとウィルソン
第8章 サム・シェパードの家族劇とニュー・リアリズム
――トランスフォーメーションの演劇
第9章 遠景としての家族――『暗号』における欠損家庭
第3部 オールタナティヴな演劇
第10章 もう一つの道の先駆者――ガートルード・スタイン
第11章 主体をめぐる演劇――テネシー・ウィリアムズ再考
第12章 多重化するヴィジョン
――アドリアンヌ・ケネディと「私」の演劇
第13章 マリア・アイリーン・フォルネス
――上演テクストにおける演劇性の考察
第14章 周縁から中心へ
――アジア系アメリカ演劇の若き旗手D・H・ホアン
事項索引/人名・作品索引
内容説明
アメリカ演劇は、オニール、ミラー、ウィリアムズなど従来アメリカ演劇の正典(キャノン)とされてきた少数の作家たちの作品を基準として語られてきた。それに対して非キャノンとされてきた演劇はリアリズムの枠を越える形式と思考によって、慣習的、類型的な演劇体験を大きく揺るがしてきた。本書は、このような枠組みを越えて、アメリカ演劇のキャノンと非キャノン両者のダイナミックな関係を理解しようとするものである。
目次
第1部 アメリカの主流演劇とオールタナティヴ(アメリカ演劇の方法―風習喜劇・メロドラマ・リアリズム;アメリカ演劇のオールタナティヴ―文化の政治学における地理と演劇)
第2部 家族劇とリアリズム演劇(時代に先駆けたレイチェル・クロザーズ―その社会問題劇と風習喜劇;リリアン・ヘルマンの劇を読む―フェミニズムとリアリズムとを視座として;消費社会の大衆自我―A・ミラー『セールスマンの死』;ふたつの母親像―オニールとオールビーの自伝的作品から;黒人家庭劇の特異性―ハンズベリとウィルソン;サム・シェパードの家族劇とニュー・リアリズム―トランスフォーメーションの演劇;遠景としての家族―『暗号』における欠損家庭)
第3部 オールタナティヴな演劇(もう一つの道の先駆者―ガートルード・スタイン;主体をめぐる演劇―テネシー・ウィリアムズ再考;多重化するビジョン―アドリアンヌ・ケネディと「私」の演劇;マリア・アイリーン・フォルネス―上演テクストにおける演劇性の考察;周縁から中心へ―アジア啓アメリカ演劇の若き旗手D・H・ホアン)
著者等紹介
一ノ瀬和夫[イチノセカズオ]
1951年生まれ。立教大学経済学部助教授。著書に『現代英米の劇作家たち』(共著)英潮社新社、1990年。『はじめて学ぶアメリカ文学史』(共著)ミネルヴァ書房、1991年。『変容する悲劇―英米文学からのアプローチ』(共著)松柏社、1993年
外岡尚美[トノオカナオミ]
1960年生まれ。青山学院大学文学部助教授。著書に『アメリカ文学の〈自然〉を読む―ネイチャーライティングの世界へ』(共著)ミネルヴァ書房、1996年。『英米文学にみる家族像―関係の幻想』(共著)ミネルヴァ書房、1997年。『多文化主義で読む英米文学―あたらしいイズムによる文学の理解』(共編著)ミネルヴァ書房、1999年。訳書にイヴ・コゾフスキー・セジウィック『クローゼットの認識論―セクシュアリティの20世紀』青土社、1999年
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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