コード・グレー―救命救急医がみた医療の限界と不確実性

個数:
電子版価格
¥3,520
  • 電子版あり

コード・グレー―救命救急医がみた医療の限界と不確実性

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年07月29日 12時04分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622097228
  • NDC分類 492.29
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「わたしは、たとえコード・ブルーやコード・ブラックに注目が集まりがちでも、結局のところ日々経験しているコード・グレー、つまり世界そのものに対して何を感じ、何を信じるかが試される微妙な瞬間こそが、救急室で、さらにはその外で遭遇する最も重要なドラマであることを学んだ」
新型コロナウイルス禍、各国で救命救急室(ER)の逼迫がクローズアップされた。だが、コロナ禍以前からERの現場はとっくに危機を迎え、多くの医療従事者を失っていたのだ。ウイルスによってでなく、燃え尽き症候群や自殺によって――。
花嫁衣裳のまま救急室に運び込まれ、処置のためにドレスを切り裂かれる女性。アルコール依存症のため毎日救急室と路上生活を行き来する男性。そして、ERでは治療することができず、見送ることしかできない患者たち……。ERの現場には、日々とてつもなく心を揺さぶられるシーンが訪れる。
つねに死と向き合い、自身の善悪の概念を試され、複雑で予測不可能なERの現場。ニューヨークのERに勤める若き救急医が、率直な想いを巧みな構成で描くノンフィクション。

内容説明

「わたしは、たとえコード・ブルーやコード・ブラックに注目が集まりがちでも、結局のところ日々経験しているコード・グレー、つまり世界そのものに対して何を感じ、何を信じるかが試される微妙な瞬間こそが、救急室で、さらにはその外で遭遇する最も重要なドラマであることを学んだ」新型コロナウイルス禍、各国で救命救急室(ER)の逼迫がクローズアップされた。だが、コロナ禍以前からERの現場はとっくに危機を迎え、多くの医療従事者を失っていたのだ。ウイルスによってでなく、燃え尽き症候群や自殺によって―。花嫁衣裳のまま救急室に運び込まれ、処置のためにドレスを切り裂かれる女性。アルコール依存症のため毎日救急室と路上生活を行き来する男性。そして、ERでは治療することができず、見送ることしかできない患者たち…。ERの現場には、日々とてつもなく心を揺さぶられるシーンが訪れる。つねに死と向き合い、自身の善悪の概念を試され、複雑で予測不可能なERの現場。ニューヨークのERに勤める若き救急医が、率直な想いを巧みな構成で描くノンフィクション。

目次

第1部(死を告げるもの;医学の学位と子犬の対決;命を救う行為の猛烈な勢い;オーケストラとひとりの観客;必死に手がかりを探して ほか)
第2部(がんだった咳;ついに序章が始まった;お役所的な要求の不条理;死因―不明;知識は力か、無知こそ幸いか ほか)

著者等紹介

ナーヴィ,ファーゾン A.[ナーヴィ,ファーゾンA.] [Nahvi,Farzon A.]
ニューハンプシャー州コンコードのコンコード病院救命救急医、ダートマス大学ガイゼル医学部救急医学臨床助教授。マウント・サイナイ・ヘルス・システム、ニューヨーク大学ランゴン・ヘルス、ニューヨーク市ヘルス+ホスピタルズ/ベルビュー、マンハッタン退役軍人病院にて救命救急医および救急医学臨床助教授としての勤務を経て現職。コーネル大学、ニューヨーク大学グロスマン医学部卒業

桐谷知未[キリヤトモミ]
翻訳家。東京都出身。南イリノイ大学ジャーナリズム学科卒業

原井宏明[ハライヒロアキ]
原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会専門行動療法士。日本動機づけ面接学会名誉理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所(現・肥前精神医療センター)などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

117
新型コロナ期のアメリカは医療崩壊したとされるが、その前から実質的に破綻していた状況をニューヨークの救急救命医が描き出す。救急室で治療を受けられてもガン治療は受けられない患者にアル中で何度も運び込まれるホームレス。人間用の抗生物質を買えず魚用を服用して副作用を起こしたり、過重労働で燃え尽きたり自殺した医療関係者も多い。流行病や大事故ばかり注目されるが、医療システムの無能と矛盾から生まれる日常の「コード・グレー」こそが、救える命を救えていないのだ。無残な現実を変えられない怒りが、トランプを求めたのかと思える。2024/12/03

あゆみらい

14
勉強になりました。アメリカの救急救命室で働いていた筆者が、経験から医療にとって大切なものは何か、を悩み抜いている。「医師は、患者にただ寄り添う犬に負けることもある」「医学部て学んだ知識より救急救命室ではウェイターのバイトで培った客をさばく能力が必要な場面がある」個人的には、言葉が通じない癌でギリシャ人の患者が、患者の家族は癌であることを本人には絶対教えないでほしいと言われていたが、医療通訳越しに話すと全てわかっていたという話が印象に残った。やはり直接話をしてみないとわからない。読みやすいのでお勧めです。2025/01/04

ossan12345

9
大変品性ある語り口で、誠実なノンフィクションと読みました。翻訳も自然でとても読みやすい。コロナをフィーチャーした作品と思っていましたが、救命救急医療そのものの難しさや、あるいは極限までの人間らしさが、丁寧に誇張なく描かれています。シビアな場面が続くなかにも救急室から一歩外に出たかのような静けさも感じる、不思議な書きぶりの作品でした。2024/11/27

y

4
救命救急医というのでテレビドラマでよくあるような切迫した状況を漠然と想像していましたが、本書からはかなり違う印象を受けました。 医療のみならずアメリカの社会課題にも対峙していて、タフな職業だと思いました。 本の構成が工夫されていて、小説を読んでいるような感じもしました。2024/11/07

TTK

3
「魚用の抗生物質は、どこのペットショップでも処方箋なしで買えます。実は服用量が適切なら効くのですが、問題は、小袋に入った薬を巨大な水槽の中で溶かす必要があるので、非常に強力で濃縮されていることです。人間が適切な量を服用するのはとてもむずかしく、失敗するのもめずらしくありません。よくあることです。ペット用の抗生物質を過剰摂取する人は、ほとんどの場合、魚用の製剤を飲んでいますね。患者さんが医者にかかる余裕がないのなら、次回は犬用か猫用の抗生物質を手に入れようとしたほうがいいでしょう」p.1642024/11/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22076479
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品