名盤レコーディングから読み解くロックのウラ教科書 - The Stories behind The Great Recordings

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名盤レコーディングから読み解くロックのウラ教科書 - The Stories behind The Great Recordings

  • ISBN:9784845632305

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内容説明

レコーディングがわかると、ロックがもっと見えてくる!
録音の魔術師たちの、常識をはるかに越えた音響処理の数々。

バスドラムに穴を開けるようになったのはビートルズの無茶振りのせい!?
スティーリー・ダンのドラムは生演奏ではなく本当は打ち込みだった!?
歪んだギターが誕生したのは壊れたアンプを新聞紙で応急処置したから!?

録音機材の進化と、破天荒なエンジニアが生み出したブレイクスルーを詳細に解説。
名盤をより深く聴くための、リスナー向け録音マニュアルがついに登場。
ロックのウラを知りたいあなたのための1冊です!

目次

●第1章 ビートルズが起こしたレコーディング革命
アルバムのカラーを決定づけたエンジニアのチカラ/常識破りのエンジニア、ジェフ・エメリック/ミュージシャン気質のケン・スコット、アラン・パーソンズ/何時間もトイレにすら行かせないフィル・スペクター/MTRの進化がビートルズ解散の引き金に?/ビートルズが使用したマイク/名盤で使用された伝説のマイク/ライブで活躍するダイナミック・マイク/J-POPが洋楽の音にならない理由/メイド・イン・ジャパンのマイク/ノーマン・スミス、アラン・パーソンズ......エンジニアからミュージシャンへの転身

●第2章 ロック・ドラムのレコーディング事情
ローリング・ストーンズはインディーズ・スタジオがお好き/ドラムのマイキング/キース・ムーンもジョン・ボーナムも繊細に叩いていた/コンプレッサーをかけたドラム・サウンド/限られたトラック数でのドラム録音/中央にバスドラム、右にハイハット、左はタム。定位を決定づけた『狂気』/ミュートとオーバーダブ

●第3章 エレクトリック・ギターのレコーディング事情
ギタリストがアンプのうしろに立っていた時代/1960年代からライン録音は行なわれていた/ジミヘンの手動フェイザー/実は小型アンプが最強?/オン、オフ、ウラ、センター......マイクの位置さまざま/ギターの歪み物語/ディストーション、オーバードライブの登場/ベースのレコーディング事情

●第4章 リバーブの深淵
初期反射と残響音/部屋を利用したエコー・チャンバー/鉄板を利用したプレート・リバーブ/ギタリストにお馴染みバネを使ったスプリング・リバーブ/それまでの概念を破ったデジタル・リバーブ/スタジアム・ロックのリバーブ感/ゲート・リバーブが時代を席巻/お手軽デジタル・リバーブが生み出したシューゲイザー

●第5章 打ち込みの進化、ヒップホップとオルタナディブ・ロック
スティーリー・ダンが取り入れた驚愕のサンプラー/メタリカはデジタル・エディットの先駆けだった/リンドラムの登場と奇抜エンジニアリングの開花/超高級機であったサンプラー/サンプリング無法時代/スピーカーをマイク代わり/アグレッシブなドラム・サウンドの追求

●第6章 プロツールスと現代のレコーディング
レコーディングの常識を覆したプロツールス/ホントはどうなの?歌のピッチ修正/デジタルの音は本当に軽いのか?/デジタルの歪みはノイズの原因?/仁義なき音圧競争

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

19
面白すぎ。ロックのレコーディング技術に絞った雑学満載。最初にバスドラムに穴を開けたのは誰だ?ビートルズの初期はモノラル録音が当たり前、ステレオはこんな事もできまっせ的にオマケにとして出されたので左からしかドラムが聴こえない大胆なミックスがまかり通った!ドラムのレコーディングで中央にバスドラ、右にハイハット、左右にタムの定位を決定づけたのがピンク・フロイドの「狂気」などロック好きなら楽しめる事必死。著者は知らない方かなと思ってたら巻末で私の大好きな若手バンド「TAMTAM」のチーフエンジニアでした。驚嬉!2018/06/02

しゅん

12
60~70年代のレコーディングエンジニアの工夫がいろいろ紹介されててめっちゃ面白かった!二つのマイクの距離を変えてリヴァーヴ効果を出したり、ドラムマイクをひずませたり、キックドラムだけを野外で演奏させたり、まぁみんないろいろやってる。出てくるのはビートルズ、ストーンズ、ジミヘン、ツェッペリン、マイルス、ジョイディヴィジョン、スティリーダン、マイブラ、メタリカなどなど。ボーカルマイクの音の違いなども細かく書いているので勉強になる。読み物として面白いし、実践的でもある。2020/10/15

qoop

7
レコーディングの技法や技術、裏話を通して洋楽の音作りを検証。事情不通の自分にとって驚きの連続だった。レコード-CDの音質論争や20kHzの可聴帯域以上をカットするデメリットに関して、レコーディングという観点から整理して論じている(pp267~276)のが個人的にいちばん興味深かったが、あとがきも面白い。否定的に語られることの多いネット経由の音楽聴取の一般化を、フォーマットの変化に沿って音楽の新潮流が生まれるという歴史の中でを捉え、新たな潮流の誕生を期待して肯定的に評価する点は新鮮に感じた。2018/05/30

アーク

5
ロックが音楽性そのものだけではなく、サウンドの変化と共に歩んできたのがよく分かるな。確かに70年代ロックの重厚かつ広がりを感じさせるサウンドは現代では作れないしかつ売れないだろうし、ストリーミング時代になって簡単にスキップできるようになってからは、ヒット曲のイントロが短くシャープになっていることをこの本を読んで気づかされた。ストリーミングサービスは今のところは音質面ではいまいちだけど、それも技術が解決するだろうし、今後の進化が楽しみだね。2019/12/13

はあびい

5
最後にニールヤングの「週末に」が出てきて嬉しかったです。2018/07/26

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