ハイブリッド・ヒューマンたち―人と機械の接合の前線から

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ハイブリッド・ヒューマンたち―人と機械の接合の前線から

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622097181
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0036

出版社内容情報

アフガニスタン紛争地に従軍して両脚を失った作家が、義肢からBMIまで、障害の支援技術(アシスティブ・テクノロジー)をテーマに綴った出色のエッセイ。身体と機器の接合が自己の感覚、生活の質、障害のスティグマをいかに劇的に変えるか。機器がユーザーにもたらす希望や疑念、そして接合の代償とは──。心身の経験をさまざまな当事者の目線に沿って見つめる。
脚を失って知った、義足の賢さと面倒くささ、日常の痛み、ただれや摩擦の飼いならし方。以前、兵士だった頃は強さこそが価値とされた(「勝てないことの結果が二位であり、二位が死であるとき、弱さの入る余地はほとんどない」)。そんな著者にとってあらたな生活は、心にくすぶるエイブリズムとの格闘でもある。「障害者」という呼称も腑に落ちない著者は、機械との接合の前線を拓いている人々の話を聞きに行く。チタン‐骨結合を用いる義足の早期導入者やその開発者たち、支援機器の研究者たち、個性としての義肢の可能性を拡げるアートプロジェクト……。
その情景を曇りのない目で評価しようとする書き手の意志が、湿度を削ぎ落した語りを通して伝わってくる。義肢の歴史や、障害者の権利をめぐる闘いの足跡にも行き当たりながら、アシスティブ・テクノロジーと人間の関係の現在を描き出す。

内容説明

アフガニスタン紛争で両脚を失った作家が見つめる、障害のある身体と機械の接合による生きやすさ追求のフロンティア。語りは鉄筋なみにクール&ドライ、なのに紛れもなくヒューマンな、出色の“支援テクノロジー”考。

目次

壊れた身体の夢
ハイブリッドになる
金属の亡霊たち
インターフェーシング
取引
骨のこぎりをくれ
自由は高くつく
絶えゆく光への激しい怒り
われわれの似姿に
サイボーグがやってくる
怪物たち
金継ぎ

著者等紹介

パーカー,ハリー[パーカー,ハリー] [Parker,Harry]
作家、画家。1983年、英国ウィルトシャー生まれ。ファルマス大学、ついでユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで美術史を修めたのち、23歳で英国陸軍に入隊。2007年に小隊指揮官としてイラク戦争に従軍し、2009年には現地コミュニティとのリエゾン指揮官としてアフガニスタン紛争に従軍した。そこでIED(路肩に仕掛けられた即席爆発装置)により負傷、両脚のかなりの部分を失う。2013年に退役後、ロイヤル・ドローイングスクールで絵画の習練を再開し修士号(ファインアーツ)を取得。また、小説にも取り組み2016年にデビュー小説Anatomy of a Soldier(Faber & Faber)を発表。この作品は英国で高い評価を得て、8ヶ国語に翻訳されている。ロンドン在住

川野太郎[カワノタロウ]
1990年熊本生まれ。早稲田大学文学研究科現代文芸コース修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taku

15
ページ数は多くなくても内容はボリュームあり。著者が両足の義肢装着を精神的、肉体的に受け入れていく過程は生々しい。心情の吐露、神経痛や幻肢痛。相手の気持ちになるとか、聞こえのいい言葉は気安く使えないな。欠損や機能不全を支援する技術は素晴らしく、課題改善しながら発展していくんだろう。先端医療は費用も高額だから誰でもとはいかないが。一番の読みどころはヒューマンに込められた想い、当事者たちの声。身体の一部が人工物に変わっても、人間である、私であるとの意識をどこに置くのか。どのように変化を受け入れているのか。2025/03/10

shikada

14
アフガニスタン紛争で両足を失った作家による、義肢や障害についてのエッセイ集。著者は「障害(disabled)」という呼称に違和感を持つが、常人の能力を超えたニュアンスを持つ「サイボーグ」も違う、そこで体重の約12%が機械である自身を「ハイブリッド・ヒューマン」と自認する。足を失うのはショッキングな出来事だが、著者はリハビリで義肢に少しずつ慣れ、仕事や家庭を持てることに幸運を感じる。一方で健常者からのヘイトを受け、奇妙なフォルムをした自身の足を「恥」「怪物」と感じる。2025/01/12

あきひと

5
戦場で両脚を失った著者が、義足を装着するようになる。無いはずのところの痒み痛みを感じたりしながら慣れていく様子から、躓きやすい、擦れて痛いなどの不満が、義肢装具や障害支援技術の探求へと展開していくエッセイ。BMI(脳とコンピュータとのインターフェース技術)やロボット技術の学会シンポジウムまでと探求心は際限ないし、真剣さがひしひしと伝わってきたが、こちらも知らないことが多く難読でした。 現場の不満や課題が開発者に直接伝わると良いんだろうけど、難しい所ですね。 図書館本。2024/10/07

まんぼう

3
兵士という肉体的・精神的に強者である立場から両足切断という経験をした著者が恐れや恥といった心情を率直に吐露し、そこからあらゆる弱者とマイノリティが持つ苦悩へと続き、しかしそれを障害を負ったとはいえ自身の持つ優位性(イギリス国籍の白人男性、傷痍軍人)ではとうてい想像しきることは出来ないという気付きに繋がっていく最後の2章が印象的だった。2025/05/10

げんさん

3
生き残らいほうがまだいくらかよかったのでは?この疑問はさまざまに違った形で、ときには私自信の負傷についても投げかけられた。「もし自分が同じ目に遭ったら、やっていけるかどうかわからないよ。きみはすごくよくやっているよ、ぼくにとってもほんとうに刺激になる」私は生き延びおおせたひと握りの兵士で--その物語は私たちの身体に刻まれている--、彼にはそのことが理解できていなかった。2024/12/15

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