出版社内容情報
未公開資料と膨大なインタビューを駆使した決定版の伝記を、ついに邦訳。
「現代史に欠くことのできない著作だ」ガーディアン紙
「すばらしい…非常に洗練された批判的内容だ」フォーリン・アフェアーズ誌
「情熱的な理想家と冷徹な規律家を描いた、信頼できる伝記だ」ニューズウィーク誌
「委曲を尽くしている…アンダーソン氏が語るように、チェは生きている」エコノミスト誌
「本書に匹敵する分量と調査の詳細さは、想像しがたい」ボストン・グローブ紙
「良家出身の医師免許を持ったアルゼンチン知識人を、世界変革の試みへと駆り立てたのは何だったのか? チェの謎に満ちた生涯の物語を解き明かせば、冷戦の最も興味をそそるエピソードのいくつかに光を当て、その中心人物の一人をずっと鮮明に描き出せる。…
私にとって最も大きな課題は、チェの記憶を取り巻いていた聖人ぶった雰囲気を打ち破ることだった。実際、チェはキューバの守護聖人で、かつての彼を知っている人々の回想はたいてい臆病な称賛か、臆面もない政治的決定論だった。チェの少年時代の友人を訪ねて数カ月間アルゼンチンをあちこち動きまわって初めて、この男――若きチェ・ゲバラ――が、現実味のある人間として浮かび上がりはじめた。さらにハバナに戻ると、彼の未発表の日記のいくつかを見る特権を与えられた。それは、少年から伝説のチェへの変身を解明する助けとなった」(まえがき)
上巻では、出生からキューバ革命の成功、そして革命後の旧体制の粛清までを扱う。[全2巻]
内容説明
決定版の伝記を、ついに邦訳。上巻では、出生からキューバ革命の成功、そして革命後の旧体制の粛清までを扱う。
目次
第1部 不穏な若年時代(ミシオネスの農場;アルタ・グラシアの乾いた気候;多くの名を持つ少年;独立独歩 ほか)
第2部 チェになる(悲惨な始まり;水と爆弾の日々;痩せた牛と馬肉;様々な敵 ほか)
第3部 新しい人間を作る(至高の検察官)
著者等紹介
アンダーソン,ジョン・リー[アンダーソン,ジョンリー] [Anderson,Jon Lee]
『ニューヨーカー』誌のスタッフライター。1979年に『リマ・タイムズ』紙のリポーターとしてキャリアを始め、1998年以降は『ニューヨーカー』誌で、シリア、レバノン、リビア、イラク、アフガニスタン、アンゴラ、ソマリア、スーダン、マリ、リベリアなど多数の紛争地を取材。南米についても、リオデジャネイロのギャング、2010年のハイチ地震、ペルーのアマゾン地域の孤立民族、カラカスのスラムなど多数執筆している。アウグスト・ピノチェト、フィデル・カストロ、ウゴ・チャベス、ガブリエル・ガルシア・マルケスについての著述もある。2013年には、コロンビア大学の評議員が、西半球で優れた業績をあげたジャーナリストにおくるマリア・ムーアズ・キャボット賞を受賞
山形浩生[ヤマガタヒロオ]
1964年東京生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学(MIT)不動産センター修士課程修了。途上国援助業務のかたわら、翻訳および各種の雑文書きに手を染める
森本正史[モリモトマサフミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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