結婚/毒―コペンハーゲン三部作

個数:

結婚/毒―コペンハーゲン三部作

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年06月03日 11時57分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 442p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622096160
  • NDC分類 949.73
  • Cコード C0097

出版社内容情報

生前も死後も、デンマークの庶民から「トーヴェは私だ」と共感をもって読まれ、愛されつづける詩人・小説家トーヴェ・ディトレウセン(1917-1976)。
コペンハーゲンの貧しい労働者地域、西橋(ヴェスタブロー)地区に、火夫で文学青年崩れの父親、美人できまぐれな母親、美男で内向的な兄の妹として生まれた。「母の女の子」として育てられるなか、真の安らぎを得られるのは、父親が大切にしている本の中にいるときだけだった。トーヴェは決意する、「私も詩人になる」(『子ども時代』)。
高校進学を諦め、メイドやタイピストの仕事を転々とする生活がはじまる。憧れの恋愛と求める愛の間で揺れ動く日々。そんなある日、子どもの頃からノートに書き溜めていた詩の導きで、文芸誌『野生の小麦』の編集者ヴィゴー・Fとの運命的なめぐり会いをはたす(『青春時代』)。
詩集出版の夢が叶い、作家としての道が開かれてゆく。だが、有名になるにつれ、私的な生活は混乱をましてゆく。四度の結婚、薬物依存――トーヴェは自滅へと向かってゆく(『結婚/毒』)。
自らの経験の全てを題材として、女性のアイデンティティをめぐる葛藤をオートフィクション/回想記として世に出したトーヴェ。自分に正直にあろうとする人間の生きるむずかしさを、文学と人生で表した。
ナチス・ドイツの影が迫り来る時代のコペンハーゲンを舞台に描かれる、記念碑的三部作を一巻にして贈る。

内容説明

労働者階級に生まれ、作家として名を馳せたトーヴェ。自らの人生をさらけ出し、まっすぐに、烈しく、危うい純粋さで、生きる難しさを書いた。デンマーク文学の記念碑的三部作。

著者等紹介

ディトレウセン,トーヴェ[ディトレウセン,トーヴェ] [Ditlevsen,Tove]
1917‐1976。コペンハーゲン、ヴェスタヴロー地区の労働者階級の家に生まれる。中学を卒業後、文芸誌『野生の小麦』に詩『わが亡き子へ』(Til mit dode barn)が掲載される。1939年初詩集『少女の心』(Pigesind)を出版。1956年、金の月桂樹賞を、1959年、文化省児童書賞を受賞。1976年に自死(58歳)

枇谷玲子[ヒダニレイコ]
1980年、富山県生まれ。2003年、デンマーク教育大学児童文学センターに留学。2005年、大阪外国語大学(現大阪大学)卒業。在学中の2005年に『ウッラの小さな抵抗』で翻訳者デビュー。現在は北欧書籍の紹介に注力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

111
咥え煙草姿の著者、その写真から自分を貫いた格好良さが窺える。でもそこにパステル調の色合いを加えた装丁のように彼女の自分に素直な可愛らしさも本作の自伝的小説から感じられた。その文章は作中の書評にあったように洗練された無垢さがあり、いつの間にかそこに惹かれていた。彼女はあるがままの心を曝け出す。それは渇望の日々。母親からの愛情、自分の詩への理解、そして自分はどこかの誰かではなくトーヴェであることを。だってそれを求められるのは自分だけだから。現実的でシビアな目を持つが情愛がある。そんな彼女の詩をもっと読みたい。2023/07/10

藤月はな(灯れ松明の火)

64
デンマーク語において結婚と毒は同じ言葉だという。正しく、言いえて妙だ。自分に期待をしてくれない大人に頼らざるを得ない鬱屈が詰まった「こども時代」。娘を「自分の劣化版」として見做す母親との関係がヒリヒリして読むのが辛い。元文学青年で本を読む楽しさをくれた父ですらもトーヴェの詩人になりたいという夢も学校に行きたいという意思も否定する。唯一、彼女の夢を最初に応援し、きっかけづくりをしたのは兄だったのが救いか。「青春時代」は兄への期待を止めて娘に経済的依存するようになった両親との関係が目も当てられない位、酷い。2023/09/09

ヘラジカ

52
個人的には上半期のメインと考えていた一冊だが、期待に違わず素晴らしい作品だった。抑圧と自由の象徴のような人生を生きたトーヴェ。環境は古くとも精神は新しく、退廃的な末路においても、その生涯はとても刺激的で輝くばかりに美しい。今の世にあって再評価されているのは当然だとすら感じる。あとがきに書かれていた通り、オートフィクション作品としてはクナウスゴール、少女期や青春の回顧録はエレナ・フェッランテの作品を髣髴とさせる傑作だ。確かに日本は私小説に馴染み深いので、この作品も世界の時流に乗って広く読まれることを願う。2023/06/21

meg

19
すばらしい本に出会えた! すばらしい!本気で人に薦めたい一冊。 トーヴェ・ディトレウセンの生き方に感動する。どんな状況でも薬物に溺れても書き続けた。 とにかく書き続けること。生きることに希望なんて綺麗事かも知れない。しかし、書くという幸福は祈りだ。2024/01/03

おだまん

9
作者トーヴェの生涯を綴った三部作を一冊にまとめたオートフィクション小説。自分に正直に生きようとした彼女の姿勢に尊敬。まるで手記を読んでいるようで薬物中毒の恐ろしさについても貴重な体験を追随したと思う。トーヴェはわたしだ。時代や国境を越えて感情に揺さぶりをかけてくる。2024/08/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21306108
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品