免疫から哲学としての科学へ

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免疫から哲学としての科学へ

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622096009
  • NDC分類 491.8
  • Cコード C1040

出版社内容情報

免疫学における30年以上の研究生活が終わりに近づいたとき、著者は大きな不全感を抱えていた。長いあいだ科学の領域にいたものの、免疫というものの全体あるいは本質は何なのか、さらにいえば、科学という営みが持つ特質とはどういうものなのかという根源的な思索が欠落していたことに気づいたからである。この不全感を埋めるために、著者はフランスでの哲学研究の道を選んだ。免疫学が生み出す成果には哲学的問題が溢れているからである。しかし著者がそこで見たものは、科学的であろうとする哲学の姿だった。そして現代の科学一般はそもそも、哲学を必要としているようには見えない。
科学は解が出るよう自然に問いかける一方で、哲学は解が得られないにもかかわらず真理の探究に向かうという逆説的な営みである。そして科学がそのつど解を得て前に進むのに対し、永遠に開かれた探求こそが哲学であるといわれる。免疫という現象を理解するためにはその両方が必要ではないか。またそうすることは、科学と哲学が実り多い関係を結び直す契機となりうるのではないだろうか。
免疫の働きは防御だけではなく、実証科学が明らかにしたその姿を本書で追うことは驚きの連続である。そこへ哲学から渡された橋から見える眺望は、さらなる驚異と知的刺激に満ちている。

内容説明

現在の実証科学に感じられる不全感。その解消を哲学に求めた免疫学者が提示する新たな科学のありかた。そして哲学の本来の意義。免疫が結ぶ科学知と人文知。

目次

第1章 免疫学は何を説明しようとしてきたのか
第2章 自己免疫、共生、そしてオーガニズム
第3章 オーガニズム・レベルにおける免疫システム
第4章 生物界に遍在する免疫システム
第5章 免疫の形而上学
第6章 新しい生の哲学に向けて

著者等紹介

矢倉英隆[ヤクラヒデタカ]
サイファイ研究所ISHE代表。1972年北海道大学医学部卒業。1978年同大学院博士課程修了(病理学)。1976年からハーヴァード大学ダナ・ファーバー癌研究所、スローン・ケタリング記念癌研究所、旭川医科大学を経て、2007年東京都神経科学総合研究所(現東京都医学総合研究所)免疫統御研究部門長として研究生活を終える。2001‐2007年首都大学東京(現東京都立大学)客員教授。2009年パリ第1大学パンテオン・ソルボンヌ大学院修士課程修了(哲学)。2016年ソルボンヌ大学パリ・シテ大学院博士課程修了(科学認識論、科学・技術史)。2016-2018年トゥール大学招聘研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Iwata Kentaro

7
献本御礼。非常に面白かった。博覧強記な免疫学のオーバービューと哲学者の思索。ただ、免疫学も哲学も素人のぼくが僭越ながら読後の感想を述べると、おそらくは免疫機能に対する哲学的概念の「アナロジー」が並列しているのであり、免疫機構そのものの哲学的全体認識ではないんじゃないか。スピノザの衝動や欲望も免疫機構の一部に「よく似ている」だけで、哲学概念そのもののアプリケーションじゃないように思う。読後の雑感なので精密な議論じゃありません。2023/03/29

うつしみ

5
免疫系は自己と非自己の識別という単純な二元論的機構ではない。腸内細菌や胎児に働く免疫寛容にはまだまだ謎が多い。免疫系は程度の差こそあれ細菌から動植物に至るまで生物全般に遍く存在し、情報の感受・統合・反応・記憶という中枢神経系に似た働きを担っているー免疫は最古の認知システムだ。筆者はさらに思索を広げ汎心論的世界観を構築する。読み進めながら山川草木悉有仏性を科学的に感じる稀有な体験をした。免疫系は身体知性を司り脳はそれをメタ認知している?心身二元論問題解決の鍵は免疫が握っている?本書から色々な想像が膨らんだ。2023/05/06

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