出版社内容情報
〈不安定さと探索は相容れない。安全感が優勢にならないと、ケアを求める人――すなわち患者やクライエント――は自分自身、自らの人生状況、自身の気持ちの探索を始めることができないのだ〉
ジョン・ボウルビィらがアタッチメント理論を創始してから、四半世紀以上の時がすぎた。その間に、心理療法には優れた臨床家たちによって多様な視点が生まれ、それぞれの技法が個別に深まりを見せ、心理療法内部に分裂がもたらされてきた。
このような時代の流れを自身も臨床家として見つづけてきた著者は、本書で「心理療法の共通言語」に挑む。厖大なアタッチメント研究を渉猟し、多種多様な面接技法においてこころの「安心基地」の提供を追究していく筆致は、あらゆる心理臨床家に良い治療関係を築くヒントを与えてくれるだろう。
英国で長年にわたり統合的な心理療法を探究してきた臨床家による、アタッチメント理論と精神分析的心理療法の架け橋となる重要書。
内容説明
クライエントにこころの探索を可能にする「安心基地」は、面接場面でいかに生まれるのか?厖大な先行研究と多様な面接技法を通覧する、アタッチメント理論と精神分析的心理療法の架け橋。
目次
第1部 理論(想定すること;メンタライズすること;くっつくこと;意味すること;変わること ほか)
第2部 実践(セックスを愛すること;ボーダーラインすること;自殺と自傷すること;夢見ること;終わること ほか)
著者等紹介
ホームズ,ジェレミー[ホームズ,ジェレミー] [Holmes,Jeremy]
1943‐。英国の精神科医・精神療法家。エクセター大学心理学部客員教授
細澤仁[ホソザワジン]
精神科医。臨床心理士。フェルマータ・メンタルクリニック院長、アイリス心理相談室代表
筒井亮太[ツツイリョウタ]
臨床心理士。たちメンタルクリニック(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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