出版社内容情報
ベトナム戦争で若きアメリカ人記者が見たものは。『ベスト&ブライテスト』著者によるジャーナリズムの古典。新解説付。アメリカがベトナム戦争に介入した初期の1962年秋、著者は『ニューヨーク・タイムズ』の特派員として南ベトナムに赴任し、15カ月間滞在した。そして徹底した取材により、アメリカの一般の報道とは異なる戦争の実像を伝えつづけた――アメリカの介入過程と戦争指導、米軍人や外交官の自己欺瞞、かれらがジャーナリストに押しつける粉飾された統計、CIAの役割、過小評価されたベトナム解放戦線と民衆のつながり、南ベトナム軍事指導者たちが思い込んでいた自分たちの軍事的・政治的優越、1963年を象徴した仏教徒たちのデモと焼身自殺、さらに、ベトナムを政治的・経済的に追い込んだゴー族による支配の詳細。本書は、著者が全精力を傾けたそれらの記録である。
「強烈に魅力的で、畏敬的な、真に重要な著作」(グレアム・グリーン)。
新装版の刊行にあたり、新たな「解説」(藤本博)を付した。
ベトナムの泥沼から
訳者あとがき 泉鴻之
解説 藤本博
デービッド・ハルバースタム[デービッドハルバースタム ]
著・文・その他
泉鴻之[イズミタカユキ ]
翻訳
林雄一郎[ハヤシユウイチロウ ]
翻訳
藤本博[フジモトヒロシ]
解説
内容説明
「世界の警察官」アメリカが、第二次大戦後はじめて挫折を強いられたベトナム戦争。その実態を透徹した目で描く、現場報道の傑作。
著者等紹介
ハルバースタム,デービッド[ハルバースタム,デービッド] [Halberstam,David]
1934‐2007。1934年ニューヨーク市に生まれる。55年ハーバード大学卒業。ミシシッピ州ウェストポイントの地方紙の記者を経て、60~67年『ニューヨーク・タイムズ』記者。この間61~62年コンゴ特派員、62~63年ベトナム特派員。64年ピュリツァー賞(国際報道部門)受賞。65~66年ワルシャワ特派員となるが、同年追放され、『ハーパーズ・マガジン』編集長を経て、アドレー・スティーブンソン研究所に勤務
泉鴻之[イズミタカユキ]
1930年東京に生まれ、56年東京大学教養学部教養学科卒業。共同通信社入社。66年9~11月共同通信社北京支局長。71年同外信部次長、74年3月~76年12月同香港支局長、外信部次長、整理部兼用語委員、整理本部次長兼編集局次長・用語委員、同翻訳センター長を歴任。2014年歿
林雄一郎[ハヤシユウイチロウ]
1934年東京に生まれ、56年東京外国語大学インド語科卒業。共同通信社入社。64年11月~65年8月共同通信社サイゴン支局長、70年5月~73年11月同ワシントン支局員。その後、同経済通信局編集部長、ワシントン支局長、外信部長、国際局長、90年論説委員長、92年編集局長、96年編集顧問を歴任。98年退社
藤本博[フジモトヒロシ]
南山大学外国語学部英米学科教授を経て、現在、南山大学アメリカ研究センター客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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