出版社内容情報
『抗うつ薬の功罪』のヒーリーが、薬に依存する医療の背景にある医薬業界の背信の構造を告発し、抜本的な改革への道筋を提言する。
◆『抗うつ薬の功罪』の著者が、薬に依存する医療の背景にある医薬業界の巨大な錯誤を明らかにする。とくに臨床試験データの不適切な操作や改ざん、医学論文のゴーストライティングなどの実態を、本書は徹底して暴いている。科学的な医薬への信頼を逆手にとったトリックが特許薬とその需要をつくりだし、医療・医薬のあらゆる側面が人間よりもその経済に奉仕させられる──こうしたディストピア的様相からどうすれば脱却できるのか。◆患者のための医療を取り戻すべく、ヒーリーがまさに抜本的と言える対応策を提言する。目指すのは、医薬に関わる権限と知識をできるだけ民主化・透明化し、ボトムアップでディストピアを解体するという構想である。
はじめに
第1章 かつて医療と呼ばれていたもの
第2章 医療とマーケッター
第3章 エビデンスに従え
第4章 データの改竄
第5章 ガイドラインに縛られて
第6章 医療の測りまちがい
第7章 ケアの翳り
第8章 ファルマゲドン
謝辞
解説
原注
索引
内容説明
精神薬理学者・医師として、抗うつ薬が自殺を惹起するという深刻な副作用をいち早く暴いたヒーリーによる、新たな告発と提言の書。薬物治療依存の時代に産官学を巻き込んで拡大する背信の構造を明らかにする。なかでも、臨床試験データの隠匿や改竄などの不正操作、および医学論文のゴーストライティングの問題を徹底して追及。抜本的な改革案を提示している。
目次
第1章 かつて医療と呼ばれていたもの
第2章 医療とマーケッター
第3章 エビデンスに従え
第4章 データの改竄
第5章 ガイドラインに縛られて
第6章 医療の測りまちがい
第7章 翳りゆくケア
第8章 ファルマゲドン
著者等紹介
ヒーリー,デイヴィッド[ヒーリー,デイヴィッド] [Healy,David]
医学博士、精神科認定医。精神医学・精神薬理学史家。カーディフ大学、北ウェールズ心理学的医学部門、教授。英国精神薬理学会(British Association for Psychopharmacology)の元事務局長。2012年には薬のリスクに関する情報を草の根的に募り、集積・公開するプロジェクトRxISK.orgを立ち上げた
田島治[タジマオサム]
医学博士。杏林大学保健学部教授(精神保健学)、同医学部精神神経科兼担教授を経て、2015年4月より、はるの・こころみクリニック院長。杏林大学名誉教授。専門は臨床精神薬理学
中里京子[ナカザトキョウコ]
翻訳家。早稲田大学教育学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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