出版社内容情報
フロイトはいかにナチスから逃れ、ロンドンへと脱出したのか? 近年公開された新資料をふまえナチス時代を懸命に生き抜く姿を描く。
精神分析の開祖・フロイトはいかにナチスから逃れ、ロンドンへと脱出したのか? 82歳の高齢で亡命するだけの資金もないフロイトがウィーンを発つまでの日々を辿っていくと、あるナチスの委員(コミッサー)の存在が浮かび上がってくる――。近年公開された新たな文書をふまえてフロイトが精神分析学史に遺した功績に触れながら、ナチスドイツの時代を懸命に生き抜く姿を描く。
謝辞
著者の覚書
第一章 憎悪の官僚制
第二章 伝記および閲覧制限つき公文書
第三章 精神分析家の作られかた
第四章 セックス、子ども、家族の秘密
第五章 ナチスの台頭
第六章 詩人と分析家
第七章 フロイトの八十歳の誕生日
第八章 茶碗の中の世界史:オーストリア併合
第九章 フロイトの生涯における最悪の日
第十章 アントン・ザウアーヴァルト
第十一章 自由
第十二章 『モーセという男と一神教』
第十三章 最後の言葉、最後の闘い
第十四章 戦後:一九四〇年から一九五〇年におけるドイツとオーストリアの精神分析
第十五章 秘密の銀行口座
付録一 登場人物一覧
付録二 閲覧制限ファイル
文献
内容説明
ジークムント・フロイトはいかにナチスのはびこるウィーンから脱出し、ロンドンへと逃れたのか?本書はフロイトの晩年に重点を置き、ロンドンへの脱出の顛末をつづったノンフィクションである。82歳の高齢で亡命するだけの資金もない精神分析家がウィーンを発つまでの日々を辿っていくと、あるひとりの男の存在が浮かび上がってくる―フロイト家の不正蓄財を管理するべくナチスから派遣された将校、アントン・ザウアーヴァルトである。これまでに数々の伝記で語られてきたフロイト像を検証し、フロイトが精神分析学史に遺した功績に触れながら、物語はフロイト家とザウアーヴァルトをめぐる謎の解明へと収斂されていく。
目次
憎悪の官僚制
伝記および閲覧制限つき文書
精神分析家のつくられかた
セックス、子どもたち、家族の秘密
ナチスの台頭
詩人と分析家
フロイトの八十歳の誕生日
茶碗の中の世界史―オーストリア併合
フロイトの生涯における最悪の日
アントン・ザウアーヴァルト
自由
『モーセという男と一神教』
最後の言葉、最後の闘い
戦後―一九四〇年から一九五〇年におけるドイツとオーストリアの精神分析
秘密の銀行口座
著者等紹介
コーエン,デヴィッド[コーエン,デヴィッド] [Cohen,David]
1946‐。オックスフォード大学で心理学を学ぶ。心理学博士。心理学者として著書を書くと同時に、雑誌『心理学ニュース』を創刊して編集長を務め、ジャーナリストとして映画・テレビ番組の制作にもあたってきた
高砂美樹[タカスナミキ]
1962年茨城県生まれ。1991年筑波大学心理学研究科修了。学術博士。現在、東京国際大学人間社会学部教授。心理学史・神経科学史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
またの名
yoyogi kazuo
くりすたん