オットー・クレンペラー―あるユダヤ系ドイツ人の音楽家人生

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  • サイズ A5判/ページ数 238,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622076292
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0073

出版社内容情報

伝説的大指揮者の出生国で初めて書かれた伝記。資料として極めて上質、読み物として非常に優れ、ファンをとらえて離さぬ仕上がり。

内容説明

クレンペラーとはどのような人物であったのか?同時代の音楽を真摯に捉えつつ敢然と己の道を突き進んだ軌跡を描く。膨大な資料を博捜、矛盾の間から漂い出る創造の魅力に迫る。怒涛のケルン時代を詳述した伝記決定版。

目次

「わたしがユダヤ人だからだ」
帝政時代の修業の日々
「心底つらい気分の不調…」
夢のなかで飛ぶように
父たち、母たち、そして愛する神
大事件のなかの道化
「ドイツ的キリスト教精神」
「みんな、笑ってごらん!」
ミサ曲とファシスト讃歌
新しい未来像
「彼のやっていることは正しい…」
「理想は殺せない」
第二の人生
オットー・クレンペラーの同時代人の証言

著者等紹介

ヴァイスヴァイラー,エーファ[ヴァイスヴァイラー,エーファ][Weissweiler,Eva]
著作家。1951年ドイツ西部のメンヒェングラトバハ生まれ。ケルン在住。ボン大学で音楽学、ドイツ文学を学び、1976年同大学で博士号を取得。著作多数

明石政紀[アカシマサノリ]
著作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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のっち♬

103
ヘイワーズのデータと背景の集積では浮かび上がらないクレンペラーの人物像に亡命以前に焦点を置いて迫る。母の鬱病、ユダヤ出自とカトリック改宗、リベラルと民族主義の対立、貧困…と複雑で混沌とした遍歴。早期退学で教養と社会性が欠落したことは、劣等感を育むだけではなく双極性障害への対処力にも響いた点で本人も周囲も長年苦労をしたと思う。これは娘、妻、愛人により生々しく語られている。内省や感情吐露に一切動じない圧倒的構築感・一貫性と裏で燻る破壊的な反骨精神という矛盾の神秘の追求には、体現者も調査者も酷く骨を折るようだ。2023/04/27

メルセ・ひすい

3
15-106 ★5 なんでもあり 訳者はもともとパンク! 古典音楽の大解釈者関連を訳す。それはクレンペラーが人心を煽らない危うい感情の襞、梃子でも動かない抽象的岩石動感、西洋音楽の権化、譜面文化の絶対的信奉者、裏にくすぶるアナーキーな破壊転覆意志、これらの矛盾から漂う空しくも美しいこの世の無常が訳者を引きつけた。クレンペラーとはどのような人物であったか。同時代の音楽を真摯に捉えつつ敢然と己の道を突き進んだ軌跡を描く。膨大な資料を博捜、矛盾の間から漂い出る創造の魅力に迫る。ケルン時代を詳述した2011/12/11

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